メルセデスF1チームのトト・ウルフ代表は、以前から代表を退くことを検討していると示唆していたが、すでにそれを前提に次世代のためのチーム作りを進めていると明かした。

 ウルフは今年9月、チーム代表としてメルセデスの連覇に貢献する中で、自分自身に負担がなかったわけではないと吐露。将来的に代表を退くことを検討していると示唆した。

 彼は短期的にはチームに残るものの、チームを再構築するための最善の方法を検討していることは明らかだ。そして時が来たら、彼自身は新しい役割に身を委ね、他の誰かが新たなチーム代表になるだろう。

 F1がカレンダーの拡大を推し進めている中、ウルフ代表は何がメルセデスにとってベストなのかを長期的に考える時期に来ていると話した。

「それ(カレンダーの拡大)が我々全員に負担をかけているというのは真実だ」

「これは私見だが、”とても良い”チーム代表から”良い”チーム代表になるべきではないんだ。誰かがそのバトンを受けて走らなければならないからだ」

「私は今でも自分が貢献できると思っているし、週末のレースを楽しんでいる。ロックダウンしてからは、もっと楽しめるようになった」

「私はこれからどうやって、チームを構成していくべきかを考えなければならないんだ」

 2017年にパディ・ロウが去り、ジェームズ・アリソンが加わった技術部門が、ここ数年でどう発展してきたかが、チーム作りのヒントになっているとウルフ代表は語った。

「我々は社内のノウハウと上級スタッフのリーダーシップを維持しつつ、才能ある若者が出てくるためのボトルネックを作らないようにしながら、責任の素晴らしい引き継ぎができた」

「それは私にとって非常に興味深いことだし、今後数年が楽しみだ。今後数年の間に、私の跡を継ぐチーム代表が出てきて、その時の私よりも良い仕事をしているのを見るのはとても誇らしくなるだろう。これは私にとって、本当に面白いプロジェクトだ」

「私はチームを失望させることになるとは思わない。私は株主であり、ダイムラーと合意した通りチームに残るが、その場合は別の役割を担うことになるかもしれない。それがCEOなのか会長なのかはまだ分からない」

「ダイムラーは私に選択肢を与えてくれた。しかし、私が新しい役割に移る前に、他の誰かが23レースをこなし、私はZoomのスクリーンの前でそれを楽しむことができるかを確かめる必要がある」

 来年のF1の暫定スケジュールが全23戦に拡大されると見られていることから、早ければ来年にもウルフがチーム代表から退く可能性があるのかと訊かれると、彼は次のように答えた。

「それについてはかなり時間をかけた考えたんだけど、今後の体制はまだ決まっていないんだ。だからそれが1年後になるのか、2〜3年になるのかは何とも言えない」

「重要なのは私のことではない。私がレースを楽しんでいるからだ。競争を楽しんでいる限り、チームの成功に貢献できると思っている」

「だがその一方で、将来的には移行しなければならない時が来るんだ。そしてそれがいつなのかはまだ特定できないから分からない」