F1第13戦エミリア・ロマーニャGPでワンツーフィニッシュを達成したメルセデスは、このレースで2020年シーズンのコンストラクターズタイトルを確定。同タイトルを7年連続で獲得した初めてのチームとなった。またドライバーズタイトルについても、残る4戦で獲得のチャンスがあるのはルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスのみ……つまりメルセデスは今季ダブルタイトルを確定させているのだ。

 さらに、コロナ禍を受けてレギュレーションが変更となり、2021年も今季と同一のマシンを使用することから、メルセデスが8年連続のダブルタイトルを手にする可能性は高いと言わざるを得ない。ただ、2022年以降に関してはより予測不可能な状況にある。

 2021年から段階的に導入される予算制限、2022年からの新車両規則、新しい賞金体系……メルセデスのトト・ウルフ代表はこれらの変更全てを受け入れているが、チームは以前よりも厳しい状況に置かれることになるだろう。

 こういった変更の背景には、メルセデスの持っていたアドバンテージを削り取り、戦力を均衡化させるという大きな目的があるとウルフは語る。

「来年は(今季と)同じマシンを使った過渡期のシーズンになるだろう」とウルフ。

「前にも言ったように、ホンダがプッシュしてくるだろうと予想している」

「そして2022年の大きな挑戦が目の前に迫っている。これが我々のモチベーションになる」

「我々を止めるためにあらゆることが行なわれてきた。我々は財政的にも公平な立場で戦うことになるし、あらゆることに上限が設けられることになる」

「たとえF1の歴史上類を見ないような規則変更があったとしても、我々チームがパフォーマンスを発揮し続ける様を見たいと私は思っている」

 このように今後に向けての野望を語ったウルフだが、彼は自身のF1での将来についてまだ最終的な決定を下していない。

 ウルフは現在、メルセデスの親会社であるダイムラーと代表職の引き継ぎプランについて交渉中であり、長期的な後継者探しを始めている。

 ウルフは来季もメルセデスに残るようだが、彼は毎戦チームに帯同する必要のない新たな役割に就きたいと考えているのは確かなようだ。彼はイモラでのレース後、次のように語っていた。

「私はチームの共同オーナーなので、(チームを)見捨てるようなことはしない。好きなことをしている訳だしね」

「スポーツチームの一員になり、こんなに素晴らしい集団の一員になれること以上に最高なことがあるだろうか?」

「私が以前言ったのは、誰にでも賞味期限はあると思っているということだ。私はまだ限界を迎えた訳ではないし、まだ貢献できると思っている」

「しかし将来のことも考えないといけない。誰かを成長させ、この役割(チーム代表)を果たせるようにすることは私にとって素晴らしい挑戦だし、新しい時代へと突入していくことになる」

「ただ、しばらくは私を見かけることになると思うよ」