F1第15戦バーレーンGPのフリー走行1回目が、バーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれた。トップタイムを記録したのは、メルセデスのルイス・ハミルトンだった。

 今回のグランプリには、ピレリが来季仕様のタイヤを持ち込んでいる。2021年仕様のC3タイヤが各ドライバーに2セットずつ追加で供給されており、金曜日のフリー走行でそれぞれのセットを最低6周使用することが義務付けられた。

 より路面が出来上がってくるFP2では、最低1セットこのタイヤを使用しなければならないが、FP2で2セット使用するか、このFP1で1セット使用し作業負荷を分散させるかはチームが選択できる。

 バーレーンは砂漠の真ん中にあるサーキットだが、セッション開始前から雨粒がぱらつく不安定な空模様。しかし天候が悪化していくことはなく、気温26度、路面温度27度というドライコンディションでセッションがスタートした。

 なお今回のFP1では、キミ・ライコネンに代わりロバート・クビサがアルファロメオから出走。またウイリアムズは、ジョージ・ラッセルに代わりロイ・ニッサニーが走行している。

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンを先頭に各車がコースイン。ハースの2台を始め、数台が早速来季仕様のテストタイヤを装着し、インスタレーションラップを行なった。

 タイヤテストがある影響か、各チーム早めに動き出し、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が早速タイムを記録。ハードタイヤで1分31秒736をマークしトップに立った。さらにその後、ルイス・ハミルトンもハードタイヤでトップタイムを1分30秒503に塗り替えた。

 半数近くのマシンがテスト用のタイヤを使用する中、ルノーのダニエル・リカルドやアルファタウリのダニール・クビアトは早速ソフトタイヤを投入。クビアトが1分31秒020で2番手とした。

 セッション開始から25分が経つ頃には、ピエール・ガスリーも3番手に飛び込み、アルファタウリの2台が上位で並んだ。

 しばらくガレージでセッションを見守っていたフェルスタッペンも、インスタレーションラップで使用したソフトタイヤでタイムを計測し1分30秒552。彼はハミルトンのタイムには及ばなかったが、同じくソフトでタイム計測をしたアレクサンダー・アルボン(レッドブル)が1分30秒426でトップタイムを更新した。

 一方のメルセデス勢は2セット目にテスト用タイヤを装着。ボッタス、ハミルトンともにタイムアップし、ハミルトンが1分30秒133でトップを奪い返した。

 今回のバーレーンGPに持ち込まれたタイヤのコンパウンドはC2〜C4の組み合わせ。そのため、内部構造こそ異なるもののC3コンパウンドを使用するテストタイヤは、今回のミディアムタイヤに相当する硬さとなっている。

 セッション開始から40分が経ち、多くのマシンがタイヤ返却のため一旦ピットへ。ただ、今回は使えるタイヤが普段より多いこともあってか、マクラーレンやメルセデス勢は積極的に走行を重ねた。

 セッション折り返しの時点で、トップはハミルトン。2番手にセルジオ・ペレス(レーシングポイント)がつけ、ボッタス、フェルスタッペン、アルボンが続く形だ。

 アルファタウリ勢は、ミディアムタイヤで走行再開。するとガスリーがハミルトンを0.084秒上回った。ただ、メルセデス勢もテスト用タイヤからミディアムへと履き替え、大きくタイムアップ。ハミルトンは1分29秒033と1秒以上タイムを更新した。フェルスタッペンはこのタイミングでテスト用タイヤを履いたが、最終コーナーでスピンする場面もあった。

 残り時間が30分を切り、サーキットの照明設備に光が灯った。マクラーレンのカルロス・サインツJr.が4番手に飛び込んだものの、この頃には一旦ピットに戻るマシンが多くなった。

 フェラーリ勢は、残り時間15分ごろに2セット目のソフトタイヤを投入。クビアトはこのタイミングでテストタイヤを装着、ニッサニーは新品のミディアムタイヤでコースインするなど、各チームのタイヤ選択が分かれた。

 一方、フェルスタッペンはテストタイヤとソフトタイヤ1セットしか使っていない状況の中、ガレージで待機。クルーが左リヤタイヤ周辺のフロアを、もぐりこんでチェックしているシーンも見られた。結局、フェルスタッペンは残り時間2分のところでマシンを降り、一足早くセッションを終えた。

 終盤はタイムシートにあまり動きはなく、各車がそれぞれのプログラムを淡々とこなしセッション終了。ミディアムタイヤを履いたメルセデスのハミルトンが首位、ボッタスが2番手に続いた。彼らはテストタイヤでも積極的に周回していた印象だ。

 3番手以下はペレス、サインツJr.、ガスリー、フェルスタッペン、アルボンという上位オーダー。クビアトは17番手と、ガスリーとは0.9秒ほどの差をつけられた。

 来季用のテストタイヤもあり、各車の走行プログラムが通常のレース週末とかなり異なっていたように見える今回のFP1。バーレーンGPはトワイライトレースであり、FP1は予選・決勝が行なわれる時間帯とは異なることもあり、週末の勢力図が見えてくるのはまだ先だと言えそうだ。