現在フォーミュラEに参戦するアウディは11月30日、2022年から導入されるLMDh規定によるスポーツカーレースへ復帰すること、及び2021年限りでフォーミュラEを撤退し、2022年からダカール・ラリーのEVクラスへ参戦を開始することを発表した。

 2016年をもって世界耐久選手権(WEC)を撤退したアウディ。しかしWECとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権が共同で策定し、2022年から導入予定の新たなプロトタイプマシンのクラスである“LMDh”が、アウディを再びスポーツカーレースの世界へ呼び戻すことにつながった。

 WECに関してはトヨタ、グリッケンハウスそしてバイコレスがLMDhと並び立つ最高峰クラスである“LMHクラス”に参戦する予定であり、アウディは彼らとの競争に臨むことが可能となる。またプジョーも2022年から、WECのLMHクラスに参加する予定だ。

 さらに同じフォルクスワーゲン傘下で姉妹ブランドのポルシェも、LMDhクラスでのWEC復帰を検討していると言われる。

 なおアウディはLMDh規定でのスポーツカーレースに復帰するとともに、フォーミュラEへの参戦を2020/2021年シーズンを持って終了させ、2022年からダカール・ラリーの電気自動車によるプロトタイプクラスへの参戦を開始することも明かした。

 アウディはフォーミュラEの発足当初より参戦し、2017年からはワークス体制での参戦をスタート。タイトルも獲得し大きな存在感を放っていた。

 ただフォーミュラEに関しては、2021年以降はパワートレインの供給という形での関わりを続けていくという。アウディ上層部はすでに世界で電気自動車への移行が始まっている今、フォーミュラEでの目的は果たしたと考えているようだ。

 ダカール・ラリー参戦の詳細は明らかにされていないが、アウディによるとそのコンセプトは、高電圧のバッテリーを備えた電動ドライブトレインと、高効率のエネルギーコンバータを組み合わせたモノになるようだ。

「今日、四輪電気自動車はもはや未来の夢ではなく、現実のものとなっている」

 同社の会長を務めるマーカス・デュースマンはそう語った。

「最も過酷な環境に立ち向かうことで、電動モータースポーツでの次の一歩を我々は踏み出すことになる。それが理由だ。ダカール・ラリーが提供する技術的な自由さは、その点で完璧な研究室をもたらしてくれるものだ」