レッドブルは2021年のマックス・フェルスタッペンのチームメイトとして、セルジオ・ペレスを起用することを発表した。その決定の一因として、2020年シーズン後半の彼のパフォーマンスを”無視することは不可能だった”としていた。

 一方、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、motorsport.comの独占取材に応じ、ペレスを選んだ理由は彼のスピードが全てではないと説明した。

「(起用の理由として)最初に語られたのは、彼が信じられないほどのパフォーマンスを見せ、上昇してきたということだ。今季は間違いなく、彼がF1に参戦して以来最高のシーズンになった。それはひとつの理由だ」

「もうひとつは、彼が勝ったレース(サクヒールGP)ではメルセデスに乗ったジョージ・ラッセルの方がタイヤの状況が良かったにも関わらず、大きく差を縮めることができなかったことだ」

「ペースを判断し、タイヤに負担をかけずに相手を抑えられるだけの速さで走ることができるということは、彼が複数のレースで証明してきたことだ。彼は3番手を走っていながらリタイアしたバーレーンGPなど、不運なことも何度かあった」

「そして彼はメルセデスのエンジンで何シーズンもドライブしてきており、そのドライバビリティとレスポンスを知っているという事実がある。これらすべての要素が、彼のことを物語っていた」

「一方でニコ・ヒュルケンベルグは(2019年まで)ルノーに所属していた。(レーシングポイントから代役参戦した)今季の3レースは、データ収集よりもマシンに慣れることに忙しかったので、参考にならないだろう」

 マルコは、マクラーレンやルノーのように勢いを増しているチームの脅威を食い止めるためにも、メルセデスをより混乱させるためにも、レッドブルはより強力なドライバーラインナップで2021年に臨む必要があると感じていると語った。

「マクラーレンがメルセデスのパワーユニットで一歩前進することを想定しなければならないし、ルノーやフェラーリもおそらく勢いを増すだろう」

「予選でコンマ5秒遅れてしまったら、4番手ではなく7番手か8番手になってしまう。そうなると戦略的な駆け引きには使えないという意味で、チームにとっては無価値な存在になってしまうんだ」

「(アレクサンダー・アルボンが好走した)アブダビGPでは、メルセデスは戦略的に何もできなかった。リスクが高い選択肢しかなかったんだ。(バルテリ)ボッタスはソフトタイヤを履くこともできたが、そうするとアルボンに前に出られてしまっただろうし、アブダビのサーキットではオーバーテイクは難しい」

「アルボンはとても良いレースをしてメルセデスとの距離も近かったので、彼らはいつものように戦略を駆使することができなかったんだ」

「2021年もまた世界チャンピオンを狙っていきたい。だから、戦略的にもすべての手が使える強力なペアが必要なんだ」

 マルコは、ペレスが定期的にフェルスタッペンを打ち負かすことができるとは考えていないが、手の届く範囲でいることを望んでいると話した。

「ペレスはレースでマックスの目の届く距離にいなければならない。予選はどうなるか見てみよう。まだ誰も、彼のレベルには到達できていないんだ」

「最大でもコンマ2秒かそれくらいの差……もしかしたらそれ以下かもしれない。我々にはふたりのドライバーでメルセデスと戦えるような、チームとしての強さが必要だ」

「我々は、またメルセデスの相手ができることを期待しているよ。バーレーンの時のように悪い日でなければ、ボッタスは自分の役割をとても良く果たしている。ペレスにも同じことを期待しているよ」