コロナ禍で開幕が遅れた昨シーズンのF1。その間に世界では人種差別に対する反対運動が巻き起こった。F1はこれを受けて、”We Race As One”というキャンペーンを開始した。このキャンペーンは新型コロナウイルスを根絶するための団結、そして世界的な差別を無くすためのメッセージを発信するためのものだった。

 その一環として、各グランプリスタート前のセレモニーでは特別な時間が設けられ、ドライバーたちが片膝をつくなど、人種差別に反対する姿勢を示す場が設けられた。

 ただ、ドライバーの間でも膝をつくかどうかは意見が分かれた。一部のドライバーは、キャンペーンを支持しつつもジェスチャーはしなかった。

 F1は2021年シーズンもこの時間を引き続き設けるかどうか、バーレーンのプレシーズンテストの際にミーティングを行なった。ドライバーとF1のCEOであるステファノ・ドメニカリが話し合い、新たなプランが合意された。

 F1は今年、”We Rase As One”のアプローチを調整しており、昨年このキャンペーンの象徴として使われていた虹のイメージは廃止。グリッド上で行なわれることも変更されることになる。

 セレモニーではこれまでのように一定の時間が設けられるが、F1はこの時間を利用してサステナビリティ(持続可能性)やダイバーシティ(多様性)、インクルージョン(包括性)など、意識を高める必要があると思われる多くの重要な問題に対し、サポートを示したいと考えているのだ。

 開幕戦バーレーンGPから、ドライバーたちは昨年と同じようにグリッド上に集合。”We Rase as One”への支持を示す形になる。この時間、ドライバーがどのようなジェスチャーを行なうかは自由なため、昨年のように片膝をつき、人種差別に反対する姿勢を示すことも可能だ。

 F1の広報担当は次のように述べている。

「F1全体が一丸となって”We Race As One”を支持しており、ドライバーたちはグランプリの前にこの活動への支持を表明する」

「ドライバーたちが、レース前に自分なりの方法でコミットメントを示すことは自由であり、特定のジェスチャーを要求されることはない」

「重要なのは、サステイナビリティやダイバーシティ、インクルージョン、コミュニティに関する我々の取り組みを、すべてのドライバーが一丸となって完全にサポートすることだ」

 ハミルトンは今年の初めに、2021年は特定のジェスチャーに焦点を当てるのではなく、問題となっている重要な問題を改善するために、より多くの行動を起こす機会になると感じていると述べていた。

「皆が膝をつくことが最も重要だとは思わない」

「それよりも、僕たちがバックグラウンドで取る行動の方が重要だと思うんだ」

「日々の生活や多くの人々に影響を与える問題に対して、アクションをし続けることが重要なんだ」