2021年F1開幕戦バーレーンGPの決勝レースがバーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれた。開幕戦を制したのはメルセデスのルイス・ハミルトン。自身8度目となる王座獲得に向けて好発進を切った。

 コロナ禍で変則な1年となった2020年を終え、F1は新たなシーズンを迎えた。マシンは昨年型をベースにしたものとなり大きな変化はないが、ミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピン、そして角田裕毅という3人のルーキーがデビューを果たした。角田は2014年の小林可夢偉以来7年ぶりとなる日本人F1ドライバーだ。

 前日に行なわれた予選でトップタイムをマークしたのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。2014年以来初めてメルセデス以外のマシンが開幕戦のポールポジションにつけた。2番グリッド以下にはハミルトン、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が続いた。ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は5番グリッドを獲得。しかもミディアムタイヤでQ2を通過したため、グリッド上位3台と同じくミディアムタイヤスタートとなった。一方チームメイトの角田はQ2のミディアムタイヤでのアタックが振るわず13番グリッドからのスタートとなった。

 レースは終始フェルスタッペンとハミルトンのマッチレースとなった。スタートでフェルスタッペンの前に出られなかったハミルトンは早めに動きを見せ、ミディアム→ハード→ハードと繋ぐ2ストップ作戦を敢行した。一方のフェルスタッペンはミディアムを履く第1、第2スティントを伸ばした影響で2番手に落ちたが、その分最終スティントは周回数の若いハードタイヤでプッシュし、ハミルトンを追い詰めた。

 フェルスタッペンは残り4周のターン4でハミルトンのオーバーテイクし首位に立ったが、コース外を走りながらの追い抜きとなったためハミルトンに順位を譲った。再度ハミルトンを抜きにかかったフェルスタッペンだったが、その後は決定機を作れず、わずか0.745秒の差でハミルトンがトップチェッカー。フェルスタッペンは初の開幕戦優勝を逃してしまった。

 3位はボッタス。優勝争いに絡むことができなかったが、終盤にタイヤ交換を実施してファステストラップを記録。ボーナス1ポイントを獲得した。

 4位は好調マクラーレンのランド・ノリス。5位にはセルジオ・ペレス(レッドブル)が続いた。ペレスはフォーメーションラップ中にマシンがストップしてしまうというトラブルに見舞われた。幸い再始動には成功したもののピットレーンスタートを余儀なくされたペレスは、昨年初優勝を遂げたサクヒールGPを彷彿とさせる果敢な追い上げを見せ、15台抜きを達成した。

 6位以下はルクレール、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)と続く。メルセデス、レッドブルに次ぐ戦闘力を誇るのはこの2チームかもしれない。

 13番手からのスタートとなった角田は、序盤ポジションを落としてしまったものの、F2時代から定評のあるタイヤマネジメント力を発揮し、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)といったF1チャンピオン経験者を次々とオーバーテイク。最終盤にはランス・ストロール(アストンマーチン)をパスして9位でフィニッシュした。これまでF1デビュー戦でポイントを獲得した日本人ドライバーはおらず、角田はひとつ歴史を作ったこととなった。

 一方、5番手スタートで期待のかかっていたガスリーだったが、4周目にリカルドのリヤタイヤと接触してしまい、フロントウイングを損傷。緊急ピットインを強いられて勝負権を失ってしまった。彼は最終的にリタイアに終わっている。