アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、ブレーキのトラブルが原因でピットレーンからF1第2戦エミリア・ロマーニャGPの決勝レースをスタートしたが、フォーメーションラップスタート5分前までにタイヤがマシンに装着されなかったとして、10秒のタイム加算ペナルティを受けた。

 しかし、このペナルティが発表されたのはレース22周目に入ってから。ベッテルはFIAの裁定が遅かったことにより、チャンスを逃してしまったとして不満をこぼした。

 ベッテルは、ダミーグリッドに向かうレコノサンス・ラップでリヤブレーキがオーバーヒートしてブレーキドラムが破損。ベッテルのチームメイトであるランス・ストロールもこのトラブルに見舞われた。チームは急遽、パーツの交換を強いられたが、ベッテルのマシンは作業が間に合わず、ピットレーンからのスタートを余儀なくされたのだ。

 ベッテルはレース前のトラブルについて「みんな、グリッドで手を尽くしてくれた。彼らは本当によくやってくれたと思う」と語った。

「もしFIAがもっと早く(ペナルティを)知らせてくれたら、僕たちはもっと良いレースが出来たと思う。僕たちはルールを破ったからペナルティが出たんだと思うけど、彼らはそれをレース中盤まで気にも留めていなかったんだ」

「ペナルティが出た時には、それがレース序盤よりもはるかに多くのダメージを与える状況になってしまった。これではプロフェッショナルとは言えないよね」

 F1のレースディレクターを務めるマイケル・マシは、スチュワードがペナルティを発表するまでに要した時間は特に異常なものではなかったと考えているようだ。

「必要以上に時間がかかったかどうかは分からない。言うまでもなく、それはテクニカル・デリゲートから報告されたものだ」とマシは話した。

「テクニカル・デリゲートからの報告は、ドキュメント管理システムに表示される。その時点でスチュワードはレギュレーションを見て、証拠を確認し、ペナルティの内容を決定したんだ」

 アストンマーチンのオットマー・サフナウアー代表は、ふたりのマシンに発生したトラブルの原因について、まだ理解できていないと明かした。

「グリッドに向かうラップが通常のペースではなく、空気が入らなかったことで、リヤブレーキがオーバーヒートしてしまった」

「しかしそのような状況であっても、我々はそれを認識して火がつかないようにできる設定になっていたはずだ。だが残念ながらそうなってしまった。その原因と経緯は分からない」

 ストロールはレースを7番手で終えたが、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)からのオーバーテイクを防いだ際にコースをカットしたとして5秒のタイムペナルティを受け、最終的に8位となっている。