2021年のF1は、ここまで2戦を終えてメルセデスとレッドブル・ホンダが1勝ずつを分け合っている状態だ。しかしレッドブルの方が優勢なのではないか……という見方が一般的であるともいえる。

 しかしレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、勢力図を見極めるためにはあと数戦必要だと語った。

「メルセデスとのペースはとても近い。それぞれのマシンに長所と短所があると思う」

 ホーナー代表はそう語った。

「インターミディエイトタイヤでのパフォーマンスを見ると、我々はスティントの最初で速さを発揮した。しかし彼らは、スティント終盤で速かった。つまり、タイヤの摩耗のパターンは、マシンによってかなり違うように見える。ルイス(ハミルトン)のペースは、タイヤのスイッチが入ると、再び速くなるようだ。そして同じスペックのタイヤを履き、前に誰もいない状態になると、彼らには非常に競争力があるようだ」

「ルイスはファステストラップを記録した。確かに彼は、その周の序盤にDRSによる恩恵を受けたと思う。その効果は、0.3〜0.4秒程度だったはずだ。ただメルセデスは、バーレーンのようにスティントの終わりで我々よりも強いように見えた」

 ホーナー代表は、レッドブルとメルセデスのマシンが僅差であることで、フェルスタッペンとハミルトンの間に激しい戦いが繰り広げられ、F1がより魅力的なモノになると考えている。

「2レース分のサンプルを手にすることができた。それぞれのチームの競争力を見極めるためには、4レース程度が必要だと常に言ってきた。しかし2レースを終え、ルイスとマックスの間で、マシンとドライバーの戦闘力が非常に僅差であることが分かってきた」

「現時点では、様々な部分でわずかな差がある。非常に優れた部分と、劣っている部分がある。そしてそれは、バーレーンテストとバーレーンでの開幕戦で、我々が持っていたペースを裏付けるモノだ。今回イモラでのレースに勝ったことで、バーレーンで負けたという失望から、なんとか立ち直ることができた」

「一方でF1について考えてみれば、ふたりのドライバーによる激しい戦いを売りにしている。そのことから、このスポーツが利益を得ることになるだろう」

 どんなことが、今シーズンのチャンピオンを決める上で重要な要素になるか? そう尋ねられたホーナー代表は次のように語った。

「僅かな差になるだろうね」

「予算制限の中でどう運用していくか、どちらが効率的な開発ができるか、信頼性、スタッフのパフォーマンス、ドライバーの能力……そういう面での戦いになっていくだろう。そして基本的に我々がすべきことは、このスポーツでふたりの最高のドライバーが、直接対決をするということだ」

「現在のパフォーマンスを維持できることを、私は確かに望んでいる。しかしメルセデスは、バーレーンテストでは厳しいスタートを切ったものの、その後明らかに進歩しているのを見ることができる」

「彼らはとても良い状態にあり、決して立ち止まってはいない。だから我々は開発を続け、パフォーマンスを見出し、完璧な週末を過ごすようにする必要がある」

 ホーナー代表の言葉を聞けば、今年の戦いは簡単ではなさそうだ。彼は改めて、勢力図を確認するためには、あと数レース必要だと語った。

「簡単には勝てないレースになるということは、おそらくみなさんが望んでいることだろう。しかしシーズンが進んでいくにつれ、それぞれのチームに影響を与える、長所と短所が見えてくると確信している」

 そうホーナー代表は語る。

「でも、まだ2レースを終えただけだ。まだまだ先に、長い道のりが残っている。繰り返しにはなるが、ふたつのチームとマシンの長所と短所をより明確に把握するためには、4レース程度が必要だろう」