2022年シーズン以降のドライバーラインアップが最も注目されるチームのひとつ、それがメルセデスと言える。現在契約しているルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは、共に今季いっぱいで契約満了を迎える。

 7度のF1王者であるハミルトンは、歴代新記録となる8度目のタイトルを手にしてF1を去るのではないかとの噂もあったが、ハミルトンは最近になって、今季タイトルを獲るかどうかに関わらず2022年もF1に残りたいとの意向を示している。

 メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフはmotorsport.comの独占インタビューに対し、チームにおけるハミルトンという存在の重要性について次のように語った。

「ルイスはこれからもずっとメルセデスの一員であり続ける。そして彼はチームにとって不可欠な存在だ」

「彼はチームのパフォーマンスに貢献していて、このチームで働く人たちの中で誰よりも目立っているし、我々の成功における根本的な部分を担ってくれている。だからこそ、今の我々には彼が不可欠なのだ」

 とはいえ現在36歳のハミルトンが現役を続ける期間は、この先それほど長くはないだろう。ハミルトンの後継者候補としては、史上最年少でF1優勝を達成し、23歳の若さで既にF1通算11勝を誇るマックス・フェルスタッペン(現レッドブル)を推す声が根強くある。

 ハミルトンの後任としてフェルスタッペンを検討したことはあるのか? そう尋ねられたウルフ代表はこう返答した。

「我々は将来メルセデスに乗る可能性のあるグループを常に見ているが……マックスは確かに将来のスターだが、それは彼だけという訳ではない」

「そして私は、本当に優秀なドライバーたちが勝つために必要なマシンを手にしていないのを目にしている。そういう意味でも、今後の展開に期待したいところだ」

 そして2017年からメルセデスに在籍するボッタスの去就にも大きな注目が集まっている。ボッタスは加入以後、チームのコンストラクターズタイトル獲得に貢献し続けているが、前任者のニコ・ロズベルグのようにハミルトンと互角のタイトル戦いを繰り広げることはできておらず、その点では批判の声もある。また、メルセデスのジュニアドライバーである現ウイリアムズのジョージ・ラッセルなどの台頭も、ボッタスの去就に関する憶測を呼ぶ要因となっている。

 もしハミルトンが残留する場合、ボッタス残留を最優先とするのか? それとも若手ドライバー起用に動くのか? という質問にウルフは「その両方を考えている」と答え、さらにこう続けた。

「バルテリは我々のドライバーだし、私は両方のドライバーに常に忠誠心を持っているので、将来についてはあまりあれこれ考えないようにしている」

「しかし、何といえばいいだろうか……我々には将来の計画を描く義務がある。その点では、どちらのマシンに対してもあらゆる選択肢を検討しないといけない」

「そして我々にはエステバン(オコン/現アルピーヌ)とジョージというふたりのメルセデスジュニアがいて、彼らはそれぞれの役割を果たしている。我々は他にも強力な若手にも注目している。しかしそうは言っても、私が今目を向けているドライバーはふたりだけで、それはバルテリとルイスだ」