メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1第5戦モナコGPの予選でタイヤの温度を適切に保つのに苦労し、7番手に沈んだ。モナコGPはオーバーテイクが難しく、予選の結果が重要になるだけに、ハミルトンは優勝の望みは絶たれたとコメントした。

 ポイントリーダーのハミルトンを14ポイント差で追っているマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は予選2番手となっており、逆転の大チャンスだと言える。

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、予選2番手となったフェルスタッペンとの僅差のタイトル争いを考えると、ハミルトンの7番手という結果はトラック上でリスクを冒すことを促すほど低いものではないが、リスクを伴う戦略を展開することは可能だと述べた。

 メルセデスとして、ハミルトンにどんなリスクを負わせることができるかという質問に対し、ウルフは「ドライビングという面ではノーだ」と答えた。

「7位でも6ポイント獲得できるからね。6ポイントでも、ないよりはあったほうが良い。もしマックスがレースに勝っても、2位になっても、十分なギャップがあるからだ」

「だからドライビング面でのリスクは無しだ。だが戦略の面では、リスクを冒すことができると思う。トラフィックにより制限されるのは明らかだが、我々は7番手よりも速いマシンを持っていると思っている」

「もし、より良いポジションでフィニッシュできるのであれば、ぜひそうしたいと思っている。モナコは言うまでもなく、オーバーテイクのチャンスが多い場所ではないからね」

 メルセデスはシーズン序盤から、タイヤのウォームアップを課題としており、モナコGPの予選でこの問題が悪化してしまった。モナコはタイヤへの負荷が小さく、さらに今回の予選日は気温が下がった。これにより、メルセデスが抱えていた持病が表面化してしまったのだ。

「僕たちは明らかにタイヤのウォームアップに苦しんでいる」と、ハミルトンは語った。

「ここはハイスピードで走るエリアが殆どないし、今日(土曜日は)かなり気温が下がったからね。その傾向がさらに強くなったと思う。バルテリ(ボッタス/予選3番手)がどうやってタイヤを機能させているのかよく分からない」

「最後の1周はグリップが少しあったけど、それもすぐに終わってしまったので、これから詳しく分析していく」

「もちろん、7番手というのは良いスタート位置ではないけど、ダメージを抑えるためにできる限りのことをして、何とか前に進む方法がないか考えてみたいと思う」

 モナコはトラブルでもない限り、ほとんどのマシンが1ストップでレースを走りきるだろう。ハミルトンはピットインを遅らせてセーフティカーなどの出動を待つか、逆に早々にピットインを済ませてコース上の空いたエリアでタイムを稼ぎ、ポジションを上げるといった戦略が考えられる。

 だが当然、他のチームもそうした戦略は想定しているはず。それともメルセデスには何か秘策があるのか? いずれにしても、ハミルトンのレースの行方には注目しておくべきだろう。