ハースF1のニキータ・マゼピンは、F1第5戦モナコGPでチームメイトのミック・シューマッハーにオーバーテイクを許したのは、同士討ちの責任を取りたくなかったからだと述べた。

 モナコGPの1周目、フリー走行3回目のクラッシュが響き予選出走が叶わなかったシューマッハーはフェアモントヘアピンでマゼピンのインを指し、19番手から18番手に順位を上げた。

 その後シューマッハーは燃圧に問題を抱え、マゼピンと順位を入れ替えることになった。ハースのふたりは17位と18位でモナコGPを終えている。

 1周目のオーバーテイクについて聞かれ、マゼピンは「とてもタイトだった」とmotorsport.comに答えた。

「(フェアモントヘアピンは)F1マシンにとっては遅すぎるくらいのコーナーの一つで、前のマシンに追突しないようにクラッチを切る必要がある」

「僕はどこにも動けずに、僕がいた所(走行ライン)に留まるしかなかった。19位や18位を争っていて、あそこで2台諸共リタイアする危険があるかも、と感じていたんだ。ガレージに戻って、その責任を負いたくなかっただけだ。フェアにレースをしたかったし、長丁場のレースだった」

 マゼピンは、シューマッハーも技術的なトラブルを抱えた際、フェアに順位を譲ってくれたと述べた。

「混乱はなかった」と彼は語る。

「思うに、人生にはそういうことが付き物なんだ」

「1周目で僕はとてもフェアだったし、その後の彼もフェアだった。僕らはチーム内で良い関係を築けていると思うから、維持していくべきだ」

 マゼピンは、モナコでのレースは簡単では無かったと語った。ハースのマシンと摩耗したタイヤを「悲しい組み合わせ」と揶揄しながらも、ソフトタイヤでの第1スティントを34周まで引っ張った。

「レースには様々な段階があったと言える。とてもチャレンジングに感じたし、このマシンで市街地サーキットを運転するのは難しい」

「見ての通り、このサーキットでオーバーテイクするのはとても難しいから、みんなタイヤを使い切るまでピットに入らなかった。あと、このマシンと摩耗したタイヤは、悲しい組み合わせだと言えるね」

「でも、自分としては満足している。バルセロナのようなサーキットでバランスを上手く取れなかったのなら、モナコは悲惨なことになるだろうと思っていたので、チャレンジングなレースになることは分かっていた」

「チーム一丸となって成し遂げたことには満足している。バルセロナ以来、僕を理解しようと懸命に努力してくれたチーム内のグループにとっても、非常に嬉しく思っている。この週末は、彼らが僕を理解してくれていることを示すことができたし、結果的にそれが2022年の成功に向けたルートになると思う」

「とても前向きな1日だ。見ての通りチームとして調査する事はたくさんある。これまでの人生の中で、こんなに青旗を振られたのは初めてだ。とても悲しいことだけど、それも改善するはずさ」と彼は付け加えた。

 ダウンフォースの要求量が減る次戦アゼルバイジャンGPでは、ハースは競争力を増すことが出来るとマゼピンは考えている。

「全く異なるチャレンジになるだろう。ここモナコでは高いダウンフォース量が必要で、僕らはそれを持ち合わせていなかった。今年はエンジンも改善しているから、そこ(アゼルバイジャン)ではチャンスがあると思う」

「僕らは十分なダウンフォースを持っていないし、あの様なサーキットではあまり必要ない。モナコと同様に、人生で2度目になるから、とにかく楽しみだよ」