メルセデスF1チームが苦しんでいる。F1第5戦モナコGPでは、ルイス・ハミルトンの7位が精一杯。バルテリ・ボッタスは好走していたものの、ホイールナットが外れなくなるというまさかのトラブルでリタイアとなった。

 そしてF1第6戦アゼルバイジャンGPでは、ハミルトンが珍しくミスをし16位。ボッタスは全く良いところがなく12位と、ノーポイントに終わったのだ。

 たまたま流れが良くない週末が続いただけだとも言えるが、メルセデスがノーポイントに終わったのは2018年のオーストリアGP以来、ほぼ3シーズンぶり。ハミルトンがマシントラブル以外の理由でノーポイントに終わったのは、チームメイトだったニコ・ロズベルグと同士討ちした2016年スペインGP以来だ。

 ここ数シーズン、ライバルたちのプレッシャーをはねのけ勝利を重ねてきたハミルトンだが、今季は第2戦エミリア・ロマーニャGPで明らかなミスを犯すなど、間違いなくこれまでとは異なる序盤戦となっている。マックス・フェルスタッペンとレッドブル・ホンダが、例年以上に優れたパフォーマンスを発揮していることが、その主な要因になっているのは間違いないはずだ。

 通常ならマシン開発を進めて戦闘力を上げ、レッドブルとの戦いを有利に進めていくことをチームは目指すはずだ。だが2022年はレギュレーションが刷新され、マシンが大きく変わる。各チームは新マシンの開発にリソースを割くため、例年よりも早いタイミングで今季マシンの開発を切り上げようとしているのだ。

 モナコおよびアゼルバイジャンでの苦戦により、今季マシンの開発を強化するなど、2022年に向けた計画を再調整する必要があると思うかと訊かれると、メルセデスのトト・ウルフ代表は次のように答えた。

「我々はすでに2022年の計画を再調整した。そして、それを取り消すわけにはいかない。本当にうまくいかないレース週末が2回あったからといって、これまでの戦略的な決定を変えることはない」

「このふたつのトラックが我々にとって最悪の場所であることは分かっていた。そして、その評価が正しいことを願っている。ヨーロッパでのレースがどうなるか見てみよう」

 モナコとアゼルバイジャンでの苦戦は例外的なモノであり、次戦フランスGP以降はリセットしたように調子を取り戻せると思っているのか。それとも、チームのオペレーションなどに問題が残っていると思うかと訊かれ、ウルフはチーム側にも改善しなければならない問題が残っていると語った。

「明らかにここ2レースは、我々自身が設定していた基準や期待値を絶対的に下回っていた」

「ここ数年、色々なことがスムーズに行かなくなっていると思う。おっしゃるとおり、オペレーションの面でも我々の本領を発揮することができていない。予選でもレースでも速いクルマというように、スイートスポットを見つけることができていないんだ」

「改善しなければならないことがたくさんあるので、チャンピオンシップを確実に戦えるようにするため、すぐに取り掛かりたいと思っている。モナコや今回のように、ポイントを失い続けることは出来ないからだ。それは我々全員にとって許容できることではない」