F1第14戦イタリアGPの予選が行なわれ、メルセデスのバルテリ・ボッタスがスプリント予選レースの”ポールポジション”を獲得した。

 今季のイタリアGPは、シーズン2度目となるスプリント予選レースを実施するフォーマットでの開催。わずか60分のフリー走行を行なった後に、従来形式のノックアウト予選を実施し、土曜日午後に行なわれるスプリント予選レースのグリッドを決定することになる。

 薄曇りのモンツァは気温25度、路面温度33度というコンディション。現地時間18時に18分間の予選Q1がスタートした。なお、今回のフォーマットではノックアウト予選で使えるタイヤはソフトタイヤのみだ。

  4本のストレートをコーナーでつないだレイアウトの”高速”モンツァは、トウ(スリップストリーム)の効果が絶大。アタックに入るポジションは非常に重要となる。最終コーナー手前では大渋滞が起きることも多く、Q1では地元フェラーリ勢が先頭でコースインするなど、普段のグランプリとコースインするタイミングを変えてくるチームも見受けられた。

 下馬評の高いメルセデス勢は、最初のアタックでルイス・ハミルトンが1分20秒543をマーク。ボッタスも0.261秒差の2番手に続いた。対してマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、最初のアタックでわずかにコースオフした他、トラフィックに遭いアタックを中断する場面もあった。それでもソフトタイヤを履いて7周目に3番手タイムをマークし、ひとまず安泰のポジションにつけた。

 セッション残り5分を切ったところで、Q1敗退圏内はウイリアムズ勢、ハース勢、ロバート・クビサ(アルファロメオ)の5台。ただウイリアムズの2台はその後タイムを更新し、角田裕毅(アルファタウリ)はQ2進出ボーダーとなる15番手でラストアタックに臨んだ。

 残り時間1分を切り、最終コーナー手前のストレートでは10台以上がアタック待ちをする大渋滞が発生。それでもなんとか各車が間隔を開けながらアタックに入っていった。

 タイムシートが次々塗り替わっていく中、角田はタイムアップに成功し15番手を確保。ギリギリQ2に進出できたかと思われたが、トラックリミット違反によりタイム抹消となってしまう。これで17番手まで落ち、0.083秒届かずQ1敗退となった。代わってジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が15番手で予選Q2に進出した。

 16番手ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、18番手以下ミック・シューマッハー(ハース)、クビサ、ニキータ・マゼピン(ハース)もここで予選を終えた。

 7番手でQ1を通過したシャルル・ルクレール(フェラーリ)だが、マシンにトラブルを抱えてしまったようで、Q1中盤からガレージでクルーが慌ただしくマシンに手を加えた。ただQ2が始まる頃には外されていたエンジンカウルも再装着され、無事走行に復帰した。

 15分間のQ2がスタートすると、レッドブルの2台が真っ先にコースイン。しかし、レッドブル勢のタイムは伸びず、1分19秒936を叩き出したハミルトンだけでなく、マクラーレン勢やピエール・ガスリー(アルファタウリ)にも上回られてしまった。

 各車が最初のアタックを終えた段階で、セルジオ・ペレス(レッドブル)は10番手でQ3に進出できるかギリギリのポジション。一方ターン1へのブレーキングでミスをしたフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)はノータイムで、ラストアタックに賭けることになった。

 残り3分を切ると、全車が一斉にコースイン。ピットレーンでハミルトンとセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)が接触しかけた他、フェルスタッペンはピットレーン出口を抜けたところでスロー走行するマシンを数台オーバーテイクしていった。

 結果的にQ2でもメルセデス勢が盤石の速さでワンツー。3番手にはマクラーレンのランド・ノリスが続き、ポイントリーダーのフェルスタッペンは0.293秒差の4番手と劣勢だ。

 コーナーで挙動が不安定だと訴えていたルクレールはラストアタックで何とかタイムアップし9番手。8番手となったカルロス・サインツJr.共々、なんとかフェラーリの聖地でQ3進出を決めた。

 ペレスも10番手でQ3に駒を進め、アストンマーチンのベッテルとランス・ストロール、アルピーヌのアロンソ、エステバン・オコンがここで敗退。ラッセルも15番手に終わった。

 12分間のQ3がスタートすると、今度はメルセデスの2台が最初にコースイン。そこにガスリー、ペレス、フェルスタッペンという順でコースに入っていった。

 ハミルトンは変わらず速さを見せ、1分19秒949をマークしトップタイム。ただフェルスタッペンはペレスのトウをうまく使えたか、0.017秒差の2番手に迫った。3番手のノリスもハミルトンと0.065秒差と僅差。4番手にもダニエル・リカルドが入り、マクラーレンが好位置に並んだ。

 セッション後半、ラストアタックに向けて先に動いたのはレッドブル。ペレスの後ろにフェルスタッペンが続いてコースイン。メルセデス勢はコースインを遅らせ、乗れているノリスが隊列の最後尾につけた。

 なんとかメルセデス勢を逆転したいフェルスタッペンだが、セクター1、2とタイムが伸びず。対してボッタスは全体ベストを並べ、一気にタイムアップ。1分19秒555の驚異的なタイムを叩き出した。

 ハミルトンもタイムアップしたが、0.096秒及ばず2番手。結局タイムアップできなかったフェルスタッペンはボッタスに0.411秒離され、3番手に終わった。

 ただボッタスはこの予選を前にパワーユニットのエレメントを複数交換したと発表があり、最後尾へのグリッド降格が決定済み。とはいえ、ペナルティを受けるのは決勝レースであり、スプリント予選レースはメルセデス勢がフロントロウを独占することになった。

 4、5番手につけたのはマクラーレンのノリス、リカルド。ガスリーは6番手だった。地元フェラーリ勢はサインツJr.、ルクレールがそれぞれ7番手、8番手となっている。

 ペレスは9番手と伸びず。アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)が10番手となった。