2020年初頭に新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、MotoGPは各国を転戦しつつレースを開催するために、厳格な“バブル”プロトコルを実施してきた。MotoGPに参加する人はサーキット入場の前に行なわれたPCR検査で、結果の陰性が必要となっている。

 しかし、MotoGPクラスに参戦するアヴィンティア・エスポンソラマ・レーシングのメカニックが、このPCR検査の結果を偽装してレースに参加していたことが明らかになった。

 第16戦エミリア・ロマーニャGPを週末に控えた19日(火)にこの事実が発覚。メカニックはIRTA(国際ロードレーシングチーム協会)により、少なくとも2021年末までパドックへのアクセスが禁止された。なおIRTAの判断によって、この処分は延長する事ができる。

 またチーム側も19日夜に声明を発表。当該のメカニックを解雇したことを明かし、MotoGPの感染拡大防止への取り組みに水をさす事態となったことを謝罪した。

 声明には以下のように記されている。

「アビンティア・エスポンソラマ・レーシングは、ドルナとIRTAの行なった全ての措置、そしてメカニックやエンジニア、家族やスポンサー、その他チーム関係者全てが、チームポリシーや、行動規範に全面的に従うことを表明する」

「ドルナとIRTAの素晴らしい取り組みによって、次戦に向けてミサノ・サーキットのパドックへ入場するためのPCR検査結果の偽装が成功することはなかった。我々は定められた懲戒処分を行ない、そのチームメンバーとの全ての関係を断つ必要がある」

「COVID-19に対するプロトコルによる例外的な措置から発生する、全てのコストを間接的に引き受ける責任を負っているチームに所属しているにもかかわらず、こうした行動を起こすのは、チームそしてチャンピオンシップの他の人々をリスクに晒してまで自らの利益を求めたためだと認識している」

「こうした行動はチームのイメージを損なうだけではなく、パドック、そしてチャンピオンシップ全体のイメージを損なうものだ」

「COVID-19への対処により、現在パドックへのアクセスに向けて必要なガイドラインに従ってPCR検査を受け、オンラインプラットフォームで結果を提出していくことは、各々のチームメンバーの責任であると明確にしたい」

「アビンティア・エスポンソラマ・レーシングは謝罪するとともに、ドルナ、そしてIRTAがMotoGPパドックを皆に対して安全に保とうと、そしてチャンピオンシップを適切に運営するために行なわれている全ての努力に感謝したい」

 チームは同サーキットで行なわれたサンマリノGPで、ルーキーのエネア・バスティアニーニが3位表彰台を獲得。今回のエミリア・ロマーニャGPに向けて大きな期待が寄せられている。