F1は現在、2025年以降に導入される次世代パワーユニット(PU)のレギュレーションについて検討を進めており、その会議にはポルシェやアウディも参加している。フォルクスワーゲン・グループ傘下の両ブランドは、F1参戦の可能性を真剣に検討していると見られているのだ。

 ポルシェのモータースポーツ担当副社長であるトーマス・ローデンバッハは11月初め、ポルシェがF1に参入するための条件は「整いつつある」ものの、最終的な決定を下すのに「あまり長くは待てない」と述べている。

 ウイリアムズのチーム代表兼CEOのヨースト・カピトは、かつて世界ラリー選手権(WRC)でフォルクスワーゲンのモータースポーツディレクターを務めた経験を持つ。

 そんなカピトは、フォルクスワーゲン・グループが将来的なF1参戦をどの程度真剣に考えていると思うかと訊かれ、次のように答えた。

「レギュレーション次第だと思う。エンジンのレギュレーションはまだ決まっていない。それ次第だろう」

「彼らが真剣に取り組んでいるからこそ、エンジンレギュレーションの議論に参加しているのだろう。そうでなければ、そのような会議に参加して時間を無駄にすることはないと思う。その会議にはCEOも参加しているのだからね」

「しかし最終的には、レギュレーションがどのようなものになるかにもよる。もしフォルクスワーゲン・グループがそれを合理的だと考えるなら、取締役会にかけて決断を仰ぐかもしれない」

 フォルクスワーゲン・グループは、既存のチームにPUを供給するマニュファクチャラーとして参入する可能性があると言われている。来年から自社のパワートレイン部門を立ち上げるレッドブルが、そのパートナーとなる可能性もあると言われている。

 先日は、アウディがマクラーレンを買収するのではないかという報道も出たが、マクラーレンはこれを否定した。一方で、両者は提携について話し合いを行なっている可能性があると理解されているが、まだその交渉は比較的初期段階だと思われる。

 カピトはフォルクスワーゲン・グループが独自にチームを設立するのは難しいと述べ、ラリーやスポーツカーのプロジェクトではパートナーと協力し、チームの運営を監督してきたと指摘した。

「チームとして参戦するのは難しい。特にドイツでは組合の規制があるので、チームを運営するのは難しい」

「BMWもそうだが、アウディが過去にヨーストと(ル・マンを)戦ったのも、ファクトリーチームを運営するのが非常に困難だからだ。国外であればもっと簡単かもしれない」

「フォルクスワーゲン・グループを見てみると、過去には様々な戦略があった。例えば、ラリーチームはフルファクトリーチームで、ポルシェはアウディと同じようにファクトリーチームを外注していた」

「私はそうした議論には参加していないが、それは彼らにとって適切な判断について說明する上で、十分なモノだと思う」