フォーミュラEは第4世代『Gen4』レギュレーションで水素燃料電池技術へのシフトを視野に入れているようだ。

 現在、第2世代マシン『Gen2』最後のシーズンに向けて各チームが準備を進めているフォーミュラE。11月に行なわれたバレンシアでのプレシーズンテストでは、Gen3マシン最初のティザー画像が公開されたばかりだ。

 2022-23年シーズンから導入されるGen3のレギュレーションに向けて、車両コンストラクターのスパーク・レーシング・テクノロジーによるプライベートテストが進められており、春には各チームに新しいマシンが届けられる予定となっている。

 一方、すでにGen4レギュレーションの検討がすでに進められており、シリーズに参入する可能性のあるメーカーも含めて、そのコンセプトを議論していく予定となっているようだ。

 フォーミュラEの共同創設者であるアレハンドロ・アガグは、次のように語った。

「Gen3はすでに素晴らしい」

「しかし、我々はこれから5年後に導入されるGen4について、考え始めている。今、議論を始めなければならない」

「もちろん、今参戦しているOEMやマニュファクチャラーも招待する予定だ。だがさらにグループを広げて、全てのマニュファクチャラーを招待し、非常にオープンな気持ちでブレインストーミングを行なうつもりだ」

「全てがオープンだ。どんなことが起きてもおかしくない」

 このオープンなアプローチの一環として、フォーミュラEは電気モーターを駆動するために水素燃料電池技術を採用することを検討しているようだ。

 アガグは「水素は、フォーミュラEがFIAと結んだライセンス(電気のみによるシングルシーターレースの25年間の独占権利契約)の範囲内にある」とアガグは続けた。

「水素を使うにはふたつの方法がある。ひとつは水素を燃やす方法で、これは非常に効率が悪いが、より効率的にするために研究している人たちもいる」

「もうひとつは、水素燃料電池で電気を作り、それを電気モーターの駆動に使う方法だ。我々が使うならこちらの方法だろう」

「これらの技術が広く普及し、レースで使用されるようになれば、我々は間違いなくこれらの技術を検討する」

 水素燃料電池は、すでにフォーミュラEの姉妹シリーズであるエクストリームEが、各レースイベントで9台のE-SUVを現場で充電するために使用している。

 一方でアガグは、技術的な自由度が増すことで参戦コストが高騰することを危惧している。フォーミュラEは、マニュファクチャラーに対し2シーズンで2500万ユーロ(約32億5000万円)の予算制限を設け、2022年10月1日に施行する予定だ。

「マニュファクチャラーが技術を開発し、チャンピオンシップに参加する理由を持てるように、ある程度の自由は与える必要がある」

 そうアガグは語った。

「そのバランスが重要なんだ。自由を与えれば与えるほど、チームはより多くのお金を使わなければならなくなり、少し経つとお金が足りなくなり、チャンピオンシップから去ってしまうんだ」