スーパーGTのGT300クラスに9号車PACIFIC NAC CARGUY Ferrariから参戦するケイ・コッツォリーノは、ドライバーラインナップ次第では使用するフェラーリ488 GT3 Evoはタイトルを狙えるポテンシャルを秘めていると考えている。

 2021年シーズンのスーパーGT GT300クラスでは、PACIFIC RACINGとCARGUYがジョイント参戦。2017年以来スーパーGTで4年ぶりにフェラーリが走った。

 ドライバーはコッツォリーノとオーナーの木村武史。木村がFIA世界耐久選手権(WEC)で3レースを欠場した際には、元GT500ドライバーの横溝直輝が代役参戦を務めた。

 第4戦もてぎで7位、第5戦鈴鹿では4位入賞。第7戦もてぎでは、最終的にパンクを喫したものの怒涛のオーバーテイクショーを見せた。木村は、出走した5レースでコッツォリーノと共に走り、第5戦菅生の9位フィニッシュでは1ポイントを獲得している。

 ポディウムに登ることなく2021年シーズンを終えたものの、コッツォリーノはレースを通じて、正しく扱えば488 GT3 Evoにはタイトルを狙えるポテンシャルがあると確信するに至ったと語った。

「僕はGT3マシンに沢山乗ってきましたが、このマシンはキャリアの中でもベストマシンのひとつです」とコッツォリーノはmotorsport.comに対して語った。

「デフォルトのセットアップがとても良いので、車高とかウイングの角度の調整のような、ちょっとした変更で済むんです」

「以前のマシンなら、パッカーやバンプラバー、ダンパーにジオメトリーまであらゆるものを試していました……とっても複雑で、最終的にはタイヤメーカーのせいにして終わるんです! でも今年はシーズンを通して同じセットアップを使用するだけでした」

「マシンは非常に走りやすく、ダウンフォース量も申し分ないです。WECのル・マンやスパを制している理由もそこにあります。プロふたりをドライバーラインナップに並べたら、確実にそのシリーズのタイトル争いに加われると思います。ジェームス・カラドやアレッサンドロ・ピエール・グイディ(共にAFコルセ)みたいなドライバーがいたら……と想像してみてください」

 コッツォリーノは、スーパーGTのGT300クラスに448 GT3 Evoで参戦することを検討しているチームがいると小耳に挟んだとも口にしている。同時に、スーパーGTでフェラーリのマシンを走らせることの障壁となっている要素についても語った。

「同じ組み立てラインを使用するサーキット走行専用モデル(488 GTモディフィカータ)を含め、ヨーロッパでの納車台数が多いらしいです」とコッツォリーノは語る。

「中古マシンを買わない限り、納車までは1年くらい待つことになります」

「もうひとつは、スペアパーツ不足の問題ですね。日本メーカーのマシンを使えば、スペアパーツも手に入りますし、他チームも同じマシンを使用しています。だから大きくマシンを破損させても、直す方法は常にあります」

「万が一大きなクラッシュを喫してしまった時にスペアとして使えるように、僕らは2021年シーズンに2台目のマシンを用意していました。つまりフェラーリを走らせるには、日本メーカーマシンの2倍のコストがかかることになります。だから2021年まで、このシリーズでは他のフェラーリが走っていなかったんです」

 PACIFIC RACINGは、CARGUYとのジョイント体制を維持するかどうかは明らかにしていないものの、2022年シーズンのスーパーGTに参戦することを決定している。