来るF1の2022年シーズンに先立ち角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)がオンライン取材に応じた。角田は「学びのシーズン」と語るルーキーシーズンで、経験豊富なチームメイトであるピエール・ガスリーや“憧れの”フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)からは、ドライビングのみならずコース内外での「レースに向けた姿勢」に関して多くを学び得ることができたと口にした。

「ガスリー選手は、僕にとって良いお手本です」と角田は言う。

「彼は去年F1で4年目を迎え、たくさんの経験をしてきたドライバーなので、開幕戦からレースウィークに向けたアプローチというか、過ごし方が全然違いましたね。というのも、彼はエンジニアなどチームに居る人を全員使って、皆で競争力を高めていました」

「コミュニケーション量は僕よりも断然多かったです。(勝手が)分からないこともあったというのは言い訳にはなってしまうのですが、僕はサーキットにいる時間が少なかったですね。チームとのコミュニケーション量も、ガスリー選手の半分以下だったと思います」

「そういった意味では、何を変えたらいいかと思ったときに『まずガスリー選手を真似てみよう』という風になりました。もちろんドライビングという点でも、どういう風にクルマを操っているかを動画でもみました。全体としては、レースの外でも中でも色々なことを教えてくれた存在ですね」

「ただ、自分も負けず嫌いというか頑固な部分もあるので、なかなか最初はガスリー選手を真似ようとは思わなかったのですが、去年の成績や走りを見るとそうせざるを得ない……それくらい差はありました。そうしたところを痛感したし、人として一段階レベルアップさせてくれました」

 また角田は、ドライビングの面では日本人ドライバーも世界で通用するとして「日本人の先輩ドライバーに恵まれたからこそ、今の自分がいる」と語る一方で、コース外での取り組み方に大きな差異を感じたという。

「僕が海外で感じた一番の差は、レースウィークの過ごし方です」と角田は言う。

「1戦1戦にかける想いというのが、全然違いますね。特にシーズン序盤から中盤までは、もちろんセッション後にデータロガーでドライビング比較を見るんですが、それが終わると僕は18時〜19時くらいにサーキットを後にしていました」

「でも、例えばアロンソ選手は、チャンピオン経験者であれほどの経験量があっても、毎回チームと一番遅くまでサーキットに残っていました。聞いたところによると、22時とか23時まで残って『どうしたらクルマが速くなるか』、『自分がどういう風に改善したらいいか』というのを常にチームと話し合っているそうです」

「そういう話を聞いて、『あのアロンソ選手でもそうやっているんだ!』とすごく衝撃を受けました。身近なところでいうと、ガスリー選手も僕より(サーキットに)残っていましたし、僕の方が毎回帰るのが早かったです」

「そうしたところを目にして、自分も変わらなくちゃいけないと思い、チームとのコミュニケーションを増やしました。そうした点も、シーズン中盤から後半にかけて改善できた要因だと思います」