アルピーヌのローラン・ロッシCEOはチームの2021年シーズンを振り返り、シーズン序盤の“迷走”を認めたものの、マシンへの理解が進んでからは“一貫性のある”パフォーマンスが出せていたと語った。

 ルノーから装い新たに臨んだアルピーヌ。2021年シーズンは、チームとしてパフォーマンスに大きな波のある1年となった。フェルナンド・アロンソとエステバン・オコンというベテラン×若手の布陣で望むも、予選では5番手から17番手までとパフォーマンスにバラつきが見られ、レースによってはポイント獲得も厳しいこともあった。

 サマーブレイク直前のハンガリーGPでは、オコンが波乱のレースを制してF1初優勝を遂げ、アルピーヌブランドに初の勝利を届けた。レースではアロンソがハミルトンに対して必死のディフェンスを見せ、オコンの勝利をアシスト。アロンソも4位を獲得した。

 シーズン後半ではオランダGPやロシアGPで好成績を残し、カタールGPではアロンソが7年ぶりの表彰台を獲得したが、イタリアGPやアメリカGP、メキシコGPの3戦はノーポイントに終わっている。

 ロッシCEOは、2021年シーズンの序盤はチームが迷走していたと認め、パフォーマンスが大きく低迷したモナコGPでなぜポイントを獲得できたのかはチームですら分かっていないと語った。

「シーズン序盤、我々は迷走していた」とロッシは言う。

「モナコでのことはうっすらとしか覚えてないが、あの時は迷走していたし、何をすればいいのかさえ分からなかった。ポイントは得たが、どうやって得たのかは分からない」

「マシンへの理解が進んでいなかったからこそ、難しかったんだ。(パフォーマンスを)予測できるようになってからは、簡単になった」

 アルピーヌのパフォーマンスがレースごとに上下し続けた原因をmotorsport.comに尋ねられたロッシは、コースサイドでの業務を改善し、マシンの長所と短所が明らかになってからは、パフォーマンスの波は見た目ほど劇的ではないと主張した。

「外側から判断するのは難しいかもしれないが、我々としては想像よりもブレのないモノなんだ」と彼は質問に対して答えた。

「シーズンを過ごすと同時に、我々のマシンへの理解も深まっていった。一番の進歩は、チーム運営の方法にある。ドライバーの持てる力を最大限まで引き出し、チームとしてドライバー達の限界を押し上げていくんだ」

「4、5ヵ月を要したが、着実に積み上げられていった。ハンガリーGPは、それがすべて揃った時に何が起こるかを、ドラマチックに表わしてくれたと思っている」

「少し劇的ではあったが、我々の進歩を確認できたし、次のレースで我々がどうなるかをさらに予測できるようになったんだ。実際、ほぼすべてのレースで、多かれ少なかれある程度のポイントは獲得できると分かった」

 アメリカGPの舞台であるオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のようなグリップの低い路面が、アルピーヌの『A521』の弱点であることは明らかだった。

 アルピーヌがアメリカGPと続くメキシコGPで失速し、アルファタウリがポイントを稼いだことで、サンパウロGPを前にコンストラクターズランキング5位を狙う両チームの獲得ポイント数は同点で並んだ。しかし、ロッシはアルピーヌのマシンに適したレースが残されていると理解していたと語った。実際に、アルピーヌはカタールGPで25ポイントを稼ぎ、ランキング5位を確かなモノにしている。

「オースティンがとても難しくなることは分かっていた。みんなは『お!アルピーヌが失速して、アルファタウリが追い上げてくるぞ』という感じだったがね」と彼はアメリカGPを振り返る。

「アルファタウリを抑え込むことができるかは確かではなかったが、我々に有利なレースがどこかは確かに理解していた」

「トラクションに問題のある路面では、バランスを取るのに苦労した。オースティンでは至るところにバンプがあって、トラクションがかからない。トラクションを何とかしなければならず、そのほかの部分が上手く機能しなかった」

「外から見ていると一貫性が無いようにも見えるが、マシンがどこで上手く機能するかは理解していたんだ」