アルピーヌF1は、育成ドライバーであり、現在同チームのリザーブドライバーであるオスカー・ピアストリについて、来季別のチームにレンタルする可能性があることを認めるも、その場合には将来アルピーヌに間違いなく戻ってくることが条件だという。

 2021年にFIA F2でチャンピオンに輝いたピストリ。しかしアルピーヌが2022年シーズンのドライバーとしてフェルナンド・アロンソとエステバン・オコンのふたりと既に契約していたため、ピアストリはF1ドライバーではなく、リザーブ兼テストドライバーとして1年を過ごすことになった。

 実際にはピアストリは、全てのテストに参加するものの、実際にマシンに乗ることはほとんど無さそうだ。その一方でシミュレータドライバーを務め、週末のレースにも帯同して、デブリーフィングにも参加している。

 2022年については、その役割に甘んじるかもしれない。しかし、来年も同じようなポジションを受け入れるかどうがについては疑問符がつけられている。

 オコンは今年も含め、3年契約を結んでいる。対してアロンソは、契約自体は今季限りであるものの、今後2〜3年はレースを続ける予定であると、オーストラリアGPの際に明らかにしている。

 アルピーヌのCEOであるローラン・ロッシは、2023年のラインアップを決めるには時期尚早だと語り、アロンソのキャリアがピアストリの計画に影響を与えるわけではないと示唆した。

「フェルナンドが今年の終わりまで自分自身の計画を決めないのは普通のことだ」

 そうロッシCEOは語った。

「それは正常なことだ。うまくドライブできている限り、私が彼の立場ならば、ドライブし続けるだろう」

「我々がドライバーを決めるには、まだ早すぎる。だから彼(アロンソ)が言ったことはまだあまり重視していない」

「我々は自分たちのプログラムを通じて、オスカーを成長させていくつもりだ。それは変わらない。それは間違いないし、そこに疑問はない。しかしオスカーがF1にデビューする時には、できる限りの準備を整える。重要なのはそれだけだ」

 ロッシCEOは、来シーズンもアロンソとの契約を続けることになれば、ピアストリを他チームに貸し出す可能性があると語る。ただ、将来間違いなくアルピーヌに戻ってくるということが絶対条件のようだ。

「いつか彼を取り戻すことが可能な解決策があるなら、それについて考えるかもしれない」

 そうロッシCEOは語った。

「その解決策について反対することはないよ」

「私が、オスカーを成長させたいということには理解していただけるはずだ。だからずっとベンチに座らせたまま、永遠に待たせるようなことはしたくない」

「彼はその日が来た時に準備が整っている必要がある。彼は非常に才能に溢れた存在だし、F1のシートに間違いなく相応しいはずだ。だからその日は間違いなく来るだろう。そしてチャンピオンにだってなれる可能性があると信じている」

「だから彼はできるだけ多くのトレーニングを積む必要がある」

「(他のチームに貸し出すことは)常に我々全員が考えていたことだ。昨年、フェルナンドが活躍しているのは理解していた。冬の間に、彼が突然その魔法を失っていたら、それは驚くべきことだ」

「だから現実的にも、これは調べる必要がある選択肢のひとつだ」

 ロッシCEOは、チームがタイトル争いに加わることができるようになった時には、ピアストリを走らせたいと話す。

「それは我々が、彼と(ピアストリのマネージャーである)マーク・ウェーバーと話し合ったことだ」

 そうロッシCEOは語る。

「アルピーヌが将来表彰台の頂点に立てるようになった時、ドライバーとしてオスカーを迎えたいと思っている」

「私にとって理想的なシナリオは、彼が我々と共にレースやチャンピオンシップに勝つことだ。それが我々が達成しようとしていることだ」

 ただピアストリを貸し出す上でネックとなるのは、ルノーのカスタマーパワーユニット(PU)を使うチームが現状ではないことだ。しかしロッシCEOは、そのことが障壁になる可能性はないと語る。

「我々が最初にすべきことは、自分たちの家を建て、そしてライバルと戦うことができるPUを手に入れるということだった」

 そうロッシCEOは語る。

「それは完了した。そうすれば既存のチームのいくつかがカスタマーチームになったり、新規参入チームが、それを使うことを検討する可能性がある。それは当然のことだ」

「それはドライバーと関係することなのだろうか? もちろん、そういう役割を果たすこともある。しかし一方で、我々のPUを使っていないチームとのコラボレーションの可能性を排除するモノではないと思う」