世界的なインフレにより、各F1チームの予算はかなり圧迫されているが、F1のマネージングディレクターであるロス・ブラウンは解決策が見えてきたと語った。

 今季、各チームの予算上限は2021年から500万ドル下がり、1億4000万ドル(約179億円)となっている。しかし予算制限の対象となっている各項目のコストが、インフレにより予想以上に高騰しているため、各チームは開発のための予算を確保しづらくなっている。

 一部のチームは、予算上限額の引き上げを含む調整を強く求めてロビー活動を行なっているが、一方でシーズン中の変更を望まないチームもある。

 ブラウンはこの問題に取り組まなければならないことを認めており、26日(火)にロンドンで行なわれるF1コミッションの会合で議論されるテーマのひとつとなる予定だ。

「インフレに関しては検討する必要があると思う」とブラウンは語った。

「なぜならこのルールが決められた当時、インフレ率は比較的低く予測可能なものだったが、今はそれが高くなっていて、予測不可能になっている」

「F1チームのような産業に適用されるインフレ率を見ると、電力や原材料など、現在非常に高価であることが分かる。だから、それについては解決策があると思う」

 マクラーレンは予算制限を強く支持しており、予算額の引き上げにあまり積極的ではないと予想されるチームだが、アンドレアス・ザイドル代表は今のインフレ率を考えると、この問題に取り組まなければならないことを認めている。

 マクラーレンの立場を聞くと、彼はmotorsport.comに次のように答えた。

「我々は予算制限を確実に守りたいという思いが強いチームであることは明らかであるにも関わらず、今のような特別な状況下では、常識的な対話に応じ、必要な調整を行なう必要があると思う」

「そしてそれが、この具体的な議論における現時点での我々の立ち位置だ。特にすでにシーズンが進んでいる中で予期せぬ出来事が起こっているんだ。それにどう対処するのか、解決策を見出す必要があるというのは、常識以上の問題だと思う」

 一方、アルファロメオのフレデリック・バスール代表は、インフレに対処するための変更は2023年まで待つべきだと主張している。

「あるチームが開発費を増やしたいからといって、毎週末レギュレーションを変えるわけにはいかない」

 そうバスールはmotorsport.comに語った。

「あとは彼らのマシンが重量過多だからだとか、お小遣いを増やしたいからとか、あれとかそれとか……」

「ルールがある以上、最も重要なのはそのルールを守ることだ。インフレに関するコンセプトや計算がベストではないなら、今後のことを考えることができる。なぜダメなのだ?」

「契約時にみんなが合意したことなんだ。今はルールに従わなければいけない」