マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の父で元F1ドライバーのヨス・フェルスタッペンは、マックスがルイス・ハミルトン(メルセデス)を周回遅れにしたことを「楽しめた」と語った。

 2022年シーズン序盤のトピックのひとつが、昨年チャンピオン争いを繰り広げたレッドブルとメルセデス、そしてマックス・フェルスタッペンとハミルトンの対象的な成績だ。

 イモラ・サーキットで行なわれた第4戦エミリア・ロマーニャGPでは、それが顕著に現れた。ハミルトンが14番手からスタートし13位フィニッシュを果たした一方で、フェルスタッペンは後方に大差をつけた上、ハミルトンを周回遅れにして勝利を飾っている。

 フェルスタッペンがシャルル・ルクレール(フェラーリ)と2勝ずつを分け合い2連覇に向け突き進む中、ハミルトンはメルセデスのマシンが苦しい状況にあるため、中団争いに飲み込まれた。昨年毎レースのように優勝争いを展開したふたりの現状は、これほどまでか、という程に違ってしまっている。

 ヨス・フェルスタッペンはイモラでの週末を振り返り、マックス・フェルスタッペン公式サイトにこうコメントを寄せた。

「マックスはイモラで素晴らしい週末を過ごした」

「彼は信じられないほどの強さを見せたと思う。ひとつのミスも犯さず、堅実な走りで完全に(レースを)コントロールしていた」

「レッドブルも、明らかに正しい方向に一歩目を踏み出した。イタリアでマシンアップグレードが投入されることは知っていたが、天候によって検証は困難だった。ただ結論として、間違いなく強くなっている」

「正直なところ、昨年色々なことがあっただけに、マックスがハミルトンを周回遅れにしたのを見るのは面白かった。ハミルトンは本当に厳しい時間を過ごしているが、チームメイトのジョージ・ラッセルはよりバランスが取れているように思える。メルセデスを周回遅れにする機会はそうそうないものだ」

 レッドブルのモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコは、今季のメルセデスのパフォーマンスの惨めさから、オフシーズンを騒がせた“ハミルトン引退説”を持ち出し、「昨年彼は引退すべきだったのだ」と口にしていた。



 ヨス・フェルスタッペンとマルコがそう語る一方で、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、マックス・フェルスタッペンがハミルトンを周回遅れにすることには興味があまりないと述べている。

 ハミルトンの周回遅れは重要な瞬間だったかと尋ねられたホーナーはこう答えた。

「いや、そうでもない。もちろん、ルイスにとっては良い週末とは言えなかったが、我々は自分たちのレースに集中していたし、獲得ポイントの最大化を目指していた」

「もちろん、出来事のひとつではある。ただあの時は、雲行きを見て、レース終盤に雨が降るのか、降らないのかという点の方に集中していた」

 なおメルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、フェルスタッペンがハミルトンを周回遅れにしたシーンをNetflixが『Drive to Survive』次のシーズンで“悪用”する可能性を示唆し、低迷の責任はドライバーではなく自分にあるとハミルトンを養護した。

「Netflix的なシーン……そうだろう?」とウルフは言う。

「結局のところ、チームの責任者として、我々がパフォーマンスを発揮できていないという事実に対して非難を浴びるべきなのは私だ。そういう意味も含めての役目だ」

「我々は(コンストラクターズ)タイトルを8連覇しているが、今年はシーズンスタートが恐ろしく悪い。この仕事の一部として我々は評価の対象になり、あなた方が書き下ろす……それがこのビジネスというモノだ」