MotoGP第6戦スペインGPがヘレス・サーキットで開催され、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が今シーズン初優勝を果たした。

 予選ではバニャイヤがレコードを大きく更新する驚きの速さでポールポジションを獲得。フロントロウは2番手にファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、3番手にはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が続いた。

 日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は3列目の7番手スタートだ。

 ヘレス・サーキットは晴天に恵まれ、午後にかけて気温が上昇。コンディションは気温28℃、路面温度は45℃まで上がった。ライダーとチームはこのコンディションに対し一様にフロントハード/リヤミディアムのタイヤを選択している。

 決勝レースは全25周。シグナルがブラックアウトし一斉にスタートすると、ポールシッターのバニャイヤが好加速を見せてホールショットを奪っていった。また中上も抜群の加速で一気に4番手にまでジャンプアップした。

 オープニングラップを終えてトップを逃げるバニャイヤを追うのはクアルタラロ。さらにジャック・ミラー(ドゥカティ)が3番手を追走。一方で4番手を走っていた中上は、2周目にはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)やアレイシ・エスパルガロ、ジョアン・ミル(スズキ)らに続けざまに追い抜かれてしまった。

 トップ2台が若干抜け出す形で、3番手ミラーとのギャップは拡大し、5周目には1秒差が付く状況で、隊列は伸び切った形になった。そんな中でもクアルタラロはがっちりとバニャイヤの後ろを固め、チャンスを伺うラップが続いた。

 レース中盤に入ると、トップ2名による争い、3番手争いともに小康状態となり、目立ったアクションがないままラップを消化。中上は7番手で単独走行の状況だった。

 先頭をゆくバニャイヤは、中盤もペースをあまり大きく落とさず走行を続け、2番手のクアルタラロはなんとかそれに食らいついて行く形。一時はテールトゥノーズ状態だったものの、残り10周でギャップは約0.8秒にまで広がってしまった。

 このバニャイヤとクアルタラロの差はなかなか縮まらず、レースは残り5周に。

 トップ争いが膠着していた一方、3番手争いでは残り5周で一気にアクションが起こり、マルケスが一旦ミラーを追い抜いた。

 しかしそこから間を開けず、アレイシがターン13でマルケスが転倒寸前までバランスを崩した所を見逃さずにオーバーテイク。3番手に浮上したアレイシはプッシュし始めてミラー達を引き離していった。

 先頭争いでは、最終ラップにクアルタラロがバニャイヤへ接近したものの追い抜きはできず。バニャイヤはスタートから先頭を走り続けてトップチェッカーを受け、今シーズン初優勝を果たした。バニャイヤは第5戦ポルトガルGPでの転倒で右肩を痛めていたが、それを感じさせない完勝だった。

 2位は最後まで諦めずに迫ったクアルタラロ。3位はアレイシ・エスパルガロだ。なおアプリリアは今回の表彰台によってコンセッション制度の規定を満たしたため、現在受けている優遇措置を来シーズンから喪失することが決まった。

 中上貴晶はレース中盤以降一人旅が続き、そのまま7位でフィニッシュ。今シーズンベストリザルトだ。