F1の2022年シーズンの序盤は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンと、フェラーリのシャルル・ルクレールがそれぞれ2勝をマーク。このふたりがシーズンを通じてチャンピオン争いを繰り広げていくことを予感させる滑り出しとなった。

 特にバーレーンGPとサウジアラビアGPでは、両者がコース上で直接ホイール・トゥ・ホイールのバトルを展開し、勝負を決している。

 これまでのところ、両者の間にはインシデントや、スチュワードの関与が必要とされる場面もなかった。昨シーズン終盤、フェルスタッペンがルイス・ハミルトン(メルセデス)と繰り広げたタイトル争いが物議を醸すシーンの連続だったのとは対照的だ。

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、ハミルトンとのタイトル争いと比較するのは避けつつも、フェルスタッペンがキャリアを通じてルクレールと競ってきた歴史が、敬意を育んでいると感じているようだ。

「彼らはカートなどでお互いにレースをして育ってきたと思うし、お互いのことをよく知っている」とホーナーは語った。

「彼らは同世代で、ふたりの間には真の尊敬の念がある」

 ルクレールとフェルスタッペンの戦いは、シーズンを通して一進一退を繰り返すと予想しているかと訊かれ、ホーナーは次のように答えた。

「フェラーリには素晴らしいクルマがあるし、素晴らしいドライバーもいる。彼らは(イモラで)不運だった」

「でも、2週間後(マイアミ)のレースでは、間違いなく超強力になる。そして、シーズン全体がそのような状態になると思う」

 フェルスタッペンとルクレールは、カート時代に対戦。2013年の『CIK-FIA ワールド・KZ・チャンピオンシップ』では、フェルスタッペンがチャンピオンを獲得し、ルクレールがランキング2位だった。

 その後、フェルスタッペンは2014年にF3で4輪レースデビューを飾ると、2015年にはトロロッソから異例の速さでF1デビュー。一方のルクレールは、2014年にフォーミュラ・ルノー2.0、2015年にヨーロピアンF3とステップアップすると、2016年にGP3チャンピオン、2017年にF2のチャンピオンを獲得。2018年にアルファロメオからF1デビューを果たした。

 ルクレールは第4戦エミリア・ロマーニャGPが開催されたイモラで、”フェルスタッペンとはいつもとても僅差だった”とカート時代を振り返った。

「カートでは、”僕か彼のどちらか”だったと記憶している。それが一時期、お互い憎み合っていた理由だと思う。というのも、ベストな形で終わらないことが多かったからね」

「でもいい時代だった。僕たちはまったく異なるドライビングスタイルを持っているんだ。どちらかが勝つこともあれば、もう一方が勝つこともあるけど、楽しいし好きだった」

 ルクレールは、F1ドライバーになるというカート時代からの夢を叶え、フェルスタッペンとともに「大きく成長した」と感じているようだ。

「当時はただの夢だった。すべてが不可能に見えた」とルクレールは言う。

「だから今、F1で戦えているのは素晴らしいことだ。そして、お互いに尊敬し合っている。そうだね、間違いなく変わったよ」