F1第5戦マイアミGPの決勝レースが行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がレースを制した。

 現地は日曜日を迎え、舞台となるマイアミ・インターナショナル・オートドロームには多くのVIP、そして超満員のファンが詰めかけた。

 決勝日は土曜日同様に、気温32度とマイアミらしい天候。タイヤだけでなく、ドライバーにも厳しいコンディションということで、ドライバーはクーリング・ベストを着用してマシンに乗り込んだ。ただ、路面温度は予選やフリー走行時よりは低い38度。サーキット周囲には突発的に雨雲が湧き、レース中の降水確率は40%となっている。

 今季は自由選択が可能になったスタートタイヤ。フロントロウのフェラーリ勢と2列目レッドブルを含め多くのマシンがミディアムタイヤを選択。12番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)と燃料温度の問題によりピットレーンスタートを選択したアストンマーチン勢、最後尾のニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)とクラッシュにより予選を走れなかったエステバン・オコン(アルピーヌ)の4台がハードタイヤを選択した。

 フォーメーションラップを終え、18台のマシンがグリッドロックオン。会場のボルテージが一気に上る中、シグナルブラックアウト。57周の決勝レースの幕が開けた。

 ポールスタートのシャルル・ルクレール(フェラーリ)は首位を守ったものの、2番手のチームメイト、カルロス・サインツJr.はターン1でフェルスタッペンに交わされ3番手に後退。セルジオ・ペレス(レッドブル)がその後ろ4番手、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が続いた。

 トップのルクレールはDRSが使用可能になる3周目で、1秒以上に2番手フェルスタッペンを引き離した。付かず離れずの攻防が続いたが、8周目になるとルクレールの右フロントタイヤが厳しくなってきたか、フェルスタッペンがDRS圏内にまで迫り、翌周のターン1でイン側からオーバーテイク。抜かれたルクレールはフェルスタッペンに追いすがるも、徐々に離されていった。

 3番手サインツJr.に対しペレスが近づいたが、パワーユニットの出力が一時的に低下。4秒ほど失ってしまったが、ステアリングの操作で出力は回復し、走行を続けた。

 2番手ルクレールは24周目終わりにピットイン。ハードタイヤに履き替えて4番手でコースに復帰した。フェルスタッペンは26周目までピットインを引っ張り、新品のハードタイヤでペレスの前2番手でコースに戻った。

 サインツJr.とペレスもその後ピットへ飛び込んだが、フェラーリは右フロントタイヤの交換で手間取り、8秒あったペレスとの差は5秒に縮まってしまった。

 ピットストップ後、フェルスタッペンとルクレールのトップ争いは、7秒前後の差でフェルスタッペンがコントロール。サインツJr.対ペレスの3番手争いも膠着状態となっていった。

 すると41周目に、アロンソとの接触によりダメージを受け、コーナーを大回りしていたピエール・ガスリー(アルファタウリ)と、抜きに行ったランド・ノリス(マクラーレン)が接触。ガスリーの左フロントに、右リヤタイヤを当ててしまったノリスはスピンを喫し、コース上でマシンを止めた。その後走行を続けていたガスリーもリタイアを選択した。

 これによりセーフティカーが出動。首位フェルスタッペンと続くフェラーリ勢はステイアウトを選択した一方で4番手ペレスが新品のミディアムタイヤに履き替えた。

 ここまでスタートからハードタイヤで引っ張ってきたラッセルやオコンもここで1回目のピットイン。ピット作業のタイムロスが少なく済んだことで、ラッセルはフレッシュなミディアムタイヤでハミルトンの後ろ7番手で復帰し、オコンはソフトタイヤで10番手に戻った。

 ノリスのマシン撤去とコースに落ちたデブリの回収が終わり、47周目からレース再開。

 再開後はセーフティカー前とは異なり、首位フェルスタッペンに対しルクレールが1秒以内で食らいついた。3番手サインツJr.より1秒近く速いペースで2台は飛ばし、ファステストラップを叩き出し合った。

 しかしフェルスタッペンはルクレールの追撃を振り切り、そのままトップチェッカー。今季3勝目を上げ、ドライバーズランキング首位のルクレールに対してポイント差を縮めた。

 2位ルクレールの後ろ3位はサインツJr.。再開後は4位ペレスの猛攻を受けるも冷静に交わし、チームにダブル表彰台を届けた。

 4位ペレスの後ろはメルセデスの2台。ラッセルは予選では12番手と沈んだものの、決勝レースではセーフティカー出動の幸運もあり、ハミルトンのひとつ上でレースを終えた。

 ボッタスはレース大半を5番手を走っていたものの、ターン16で挙動を乱したところをメルセデス勢に抜かれたことで7位となった。

 その後ろオコンは最後尾から8位。アロンソが9位で続き、アルピーヌがダブル入賞を果たした。

 10位には18番手から順位を上げたアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)が入った。今季はマシンパフォーマンスに苦戦している中で、2度目の入賞。チームに貴重な1ポイントをもたらした。

 角田裕毅(アルファタウリ)は、今季最高グリッドの9番手から決勝レースを迎えたが、スタートで順位を落とすと、その後はペースが上がらず12周と一番早いタイミングでピットイン。レース前半はハードタイヤでもペースに苦しんだが、徐々にタイムは改善されていった。

 セーフティカー導入でソフトタイヤに交換したが、大きくジャンプアップを果たすことはできず、12位でレースを終えた。