レッドブルのセルジオ・ペレスがF1第5戦マイアミGPで見舞われたトラブルは、あやうくレースをリタイアせざるを得ない状態にまで深刻化する可能性があったという。

 4番グリッドからスタートしたペレスはレース序盤、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)に肉薄。3番手に浮上するかと思われたが、突如パワーユニットの出力が低下。サインツJr.との差が開いてしまった。

 この問題はセンサーの故障によって一部のシステムが自動的にシャットダウンされたためだった。ペレスはエンジニアの指示に従い、ステアリングのスイッチを操作。プログラムの再設定を行ない、走行を継続することができた。

 ペレスのラップタイム推移を見ると、その影響がよく分かる。ペレスはレース序盤、1分34秒台のタイムで周回。時折1分33秒台も入ることがあったが、19周目はペースがガクンと落ち、1分38秒146のラップタイムだった。しかし20周目は1分35秒730、21周目は1分34秒674と、ペースが回復している。

 一見問題は解決したようにも見えるが、実はトラブルの影響による出力低下は続いていた。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表によれば、ペレスがチェッカーを受けられるかどうかも危ぶまれていたという。

 レース後、ホーナーはペレスのリタイアリスクについて「非常に危なかったよ」と明かした。

「この問題に対処するため、センサーを切り替えなくてはいけなかった。だからこれは、HRC(ホンダ・レーシング)と緊密に協力して理解し、言うまでもなく今後起こらないようにする」

 ホーナーの説明によると、センサーはICE(内燃エンジン)に関するものであり、ペレスのラップタイムに大きく影響していたという。

 特にトップスピードに悪影響を与えており、レース終盤にセーフティカーが出動した際、タイヤを交換したにも関わらず、ペレスがサインツJr.をオーバーテイクできなかった一因になっていたようだ。

「シリンダーのひとつにあるセンサーに問題があったんだ」と、ホーナーは話した。

「センサーを切り替えることには成功したが、その結果20kW(約27PS)ほどパワーが落ちてしまった」

「新しいタイヤのアドバンテージがあったとしても、クルマが持つ直線スピードから、0.5秒は落ちていただろう。それがなければおそらく2位になっていたはずだ」

 速さはありながらも、信頼性トラブルが続いている今季のレッドブル。マイアミGPも結果こそマックス・フェルスタッペン優勝、ペレス4位と上々だったが、トラブル続きの週末だった。

 次々と見つかる問題をいかに上手く潰していけるか、いかにその悪影響を抑えるかが、フェラーリと競うチャンピオンシップの行方を大きく左右するはずだ。