メルセデスでチーム代表を務めるトト・ウルフは、今季からチームに加入したジョージ・ラッセルは「長い間チームで走っているみたいだ」と語った。

 メルセデスの育成プログラム出身のラッセルは、2019年にF1デビューを果たし、ウイリアムズで3年間の”下積み”を経験。2020年のサクヒールGPでは、ルイス・ハミルトンの代役としてメルセデスからレースに参戦した。

 その将来性が見込まれ、ラッセルは2022年からバルテリ・ボッタス(現アルファロメオ)に代わってメルセデスに昇格。第5戦マイアミGP終了時点で、新時代のマシンの扱いに苦慮するハミルトンに23ポイント差をつけ、ドライバーズランキングで4番手となっている。

 ウルフ曰く、ラッセルはメルセデスのジュニアドライバーとして過ごしチームに溶け込んでいったことで、ハミルトンのチームメイトとして走る準備が整ったという。

「彼はとても上手く溶け込めているし、まるでずっとここにいたかのようだ」とウルフは言う。

「彼らふたりが互いを刺激し、尊重しあっていることにはとてもハッピーだ」

 ラッセルとハミルトンはマイアミGPでコース上のチーム内バトルを初めて展開。セーフティカー出動によってフリーストップの機会を得たラッセルは、フレッシュなタイヤでハミルトンを追い回した。ラッセルは、ターン11に向けてのストレートで並びかけヘアピンを周るも、続くターン12でハミルトンに行く手を阻まれコースオフ……しかしラッセルの加速は良く、ターン13手前でハミルトンの前に出た。先行していたボッタスのミスもあり、ラッセルは5位、ハミルトンが6位でチェッカーを受けた。

「ふたりでも、バトルしている時は『もうスペースはあげない』『OK、他のやり方を探すよ』『ポジションを戻せ!』……そんなやりとりが起こる。チームメイト同士のバトルはそうあるべきだと思っている。それでいいのだ。彼(ラッセル)が落ち着いていることには満足している」

 ウルフはラッセルの分析的なアプローチを高く評価しており、彼とハミルトンがメルセデスの今シーズンを好転できると確信している。

「ジョージはF3(当時はGP3)のルーキーイヤーでタイトルを獲得した。FIA F2での実績を見れば、彼がとても優秀であることは分かっていた」とウルフは説明する。

「彼が優秀であることに疑いの余地はないし、コース上でそれを具現化しているのがわかるだろう」

「彼のアプローチはとても気に入っている。彼はとても合理的で、フリー走行2回目で最速であろうと、11番手であろうと、科学を駆使してマシンを速くしようとするのだ」

「ふたりが一緒に仕事をしているところを見ているのは楽しいし、ふたりともレベルは高い。そのお陰でコンストラクターズチャンピオンシップでも良い状況にある。これ以上のコンビは望めないね」