MotoGP第8戦イタリアGPがムジェロ・サーキットで開幕し、28日に予選が行なわれた。ポールポジションを獲得したのは、ルーキーのファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ)だった。

 FP1〜FP3の総合タイムで決まるMotoGPクラスの予選組分けでは、ドゥカティ勢が上位を席巻。総合トップ10のうち6台がドゥカティ勢という状況だった。なお日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は直接Q2へ進んでいる。

 Q1スタート組にはファクトリーチームのライダーも多数含まれており、Q2進出の2枠を巡り、激しい戦いが予想された。

 サーキット上空は、予選直前のFP4から天候が崩れ、雨が降り始めた。大雨ではないもののセクター毎に雨量が異なる、難しいコンディションとなってしまった。

 Q1の前半、ライダーたちは一様にレインタイヤでコースイン。タイムは暫定トップとなったブラッド・ビンダー(KTM)で1分52秒台と、1分45秒台が出ていたフリー走行からは大きく遅れるペースとなっていた。

 セッション後半になると、ジャック・ミラー(ドゥカティ)を筆頭に一部ライダーがスリックタイヤを履いたマシンでコースインした。

 スリックタイヤのライダーは、リスクを冒してプッシュして大きくタイムを更新。マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)が1分48秒843、ミラーが1分49秒443でトップ2に並んだ。

 次の計測ラップでもマルケスをはじめとしてスリックタイヤを履いたライダーのタイム更新が連発。ディ・ジャンアントニオが1分47秒649で暫定トップに立った。

 スリックタイヤ勢最後のアタックで、最速タイムを記録したのはジャンアントニオ。1分47秒219までタイムを縮めた。2番手にはマルケスが入り、このふたりがQ2進出となった。

 なおマルケスは、3番手となったミラーの後追いでタイムを稼いでいたが、セッション後にミラーは悔しさを身振りで表していた。

■予選Q2は若手が躍動

 上空が暗く、雷も鳴る中でQ2が開始されると、ライダーたちは競うようにスリックタイヤでコースイン。再び雨が強まる前に、タイムを出すべく急いでアタックに向かった。

 しかしコースイン直後、マルケスがターン2でハイサイドを起こしていきなりクラッシュ。マシンから火の手が上がってしまい、セッションは赤旗中断となった。なおマルケスも怪我は無いようでスクーターでピットへと戻った。

 コース清掃終了後、セッションが再開された後もライダーはスリックタイヤでの出走を選択した。また赤旗中断の原因となったマルケスもスペアマシンでコースへ向かったものの、タイムを記録する前にピットへ戻ってしまった。

 アタックが始まると、Q1通過組のディ・ジャンアントニオが速さを発揮して暫定トップに立ち、1分47秒163までタイムを縮めた。2番手にはフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が続いている。

 ディ・ジャンアントニオはアタックを続けると更にタイムを更新。1分46秒907で、2番手のバニャイヤには約0.4秒もの差をつけていた。

 ライダーたちはピットに戻らず走り続けていたが、Q2後半のアタックで光る速さを見せたのはヨハン・ザルコ(プラマック)。1分46秒875をマークし、暫定トップが入れ替わった。

 走行を重ねていることでコンディションも良くなっているのか、タイムはここから更に向上。バニャイヤ、マルコ・ベッツェッキ(VR46)、ルカ・マリーニ(VR46)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、中上が次々とザルコのタイムを上回っていく。

 最後のアタック前、トップに立ったのはディ・ジャンアントニオ。多数のライダーが最速ペースを刻んでくると……ベッツェッキが1分46秒244でトップタイムを更新した。

 これでポールシッターは決まったかと思われたが、最後のアタックでディ・ジャンアントニオが1分46秒156をマーク。ルーキーのディ・ジャンアントニオが、母国戦で初のポールポジションを獲得した。2番手にはベッツェッキ、3番手にはマリーニが続いた。

 なお4番手にはザルコ、5番手にはバニャイヤが続くなど、ドゥカティ勢がトップ5を占めるという母国戦にふさわしい結果になった。

 中上貴晶は最終アタックで自己ベストを更新したものの、8番手タイム。3列目から決勝レースをスタートする。また一度ピットに引っ込んでいたマルケスは、セッション残り5分でコースイン。最終的に12番手タイムとなった。

 なお予選Q2で11番手となったホルヘ・マルティン(プラマック)だが、彼はFP3でのスロー走行と走行妨害が認められたことで、3グリッド降格ペナルティを受けることが決定している。