■JGTCの名車3台がデモランで競演!

・今回のスーパーGT鈴鹿戦では、鈴鹿サーキット60周年を記念した特別デモランが実施された。このデモランには、スーパーGTの前身である全日本GT選手権(JGTC)を彩った3台のマシンが参加。2000年のチャンピオンマシン『Castrol 無限 NSX』に道上龍が、2002年のチャンピオンマシン『Esso Ultraflo スープラ』に脇阪寿一が、2004年のチャンピオンマシン『ザナヴィ NISMO Z』に本山哲が乗り込んだ。当初、Esso Ultraflo スープラは展示のみの予定となっていたが、懸命の修復作業により“復活”。3台揃ってのデモランが実現した。

■「お前ジャニーズ行け!」

・今季最も注目されているルーキーのひとりが、GT300クラスを戦う10号車TANAX GAINER GT-Rの大草りき。開幕戦のスタートでは気合いのこもったオーバーテイクを見せ、第2戦富士で初優勝、第3戦鈴鹿の予選では、後に再車検不合格でタイム抹消となってしまったものの、Q2トップタイムをマークして周囲を驚かせた。その甘いマスクも相まって、さらに結果を残せば人気のドライバーとなっていきそうだ。

・そんな大草が“幻の”ポールポジションを獲得した時のことを、藤井一三代表はこう語る。「あの時、星野(一義)さんが訪ねてきたんです。『藤井くんところの若い子、速いなあ! どんな顔してるんだ』と言うので紹介したら『お前、ここじゃなくてジャニーズに行け』って笑」

・10号車が好調ぶりを見せている一方で、長らくGAINERのエース車両的立ち位置にあった11号車GAINER TANAX GT-Rは少々苦戦気味だ。10号車の富田竜一郎と大草がランキング3番手につけている一方、11号車の安田裕信、石川京侍は15番手となっている。第3戦は予選Q1で上々の走りを見せるもQ2に向けたセットアップ変更が裏目に出て8番手。決勝はタイヤトラブルでリタイアだった。藤井代表は「11号車は今は(セットアップが)外れ気味だけど、どこかで辻褄が合ってくれるといいですね」と語った。

■WSBKライダーが鈴鹿に

・決勝日のドライバーアピアランスでは、意外なゲストが映し出された。Team HRCでスーパーバイク世界選手権を戦うイケル・レクオナとチャビ・ビエルゲ、そして監督のレオン・キャミアだ。キャミア曰く、今回鈴鹿を訪れたのは週明けに鈴鹿8耐に向けたテストを行なうためだというが、昨年までMotoGPに参戦したレクオナ、そして昨年までMoto2を戦っていたビエルゲがホンダワークスとして8耐に出場するかどうかについては明言を避けた。「ますはテストをして、その後ホンダがライダーを選ぶことになる」とのこと。

■ホンダ勢、信頼性の高さがタイトル獲得の鍵となるか

・今回のレースは真夏のようなコンディションとなったこともあってか、トヨタ陣営の38号車ZENT CERUMO GR Supraや日産陣営の12号車カルソニック IMPUL Zがトラブルに見舞われてストップする場面があった。しかしホンダ陣営はノートラブル。これについてホンダの佐伯昌浩ラージプロジェクトリーダーは「車両もエンジンも、真夏のレースも含めて1年間戦えるように開発してきています」と一言。ポイントリーダーは他陣営に明け渡しているホンダだが、100号車STANLEY NSX-GT、17号車Astemo NSX-GT、8号車ARTA NSX-GTが3戦連続入賞で現在ランキング3、4、5番手。この信頼性が後々大きな武器となるかもしれない。

■Max Racing、好走見せるも今季初入賞逃す

・先日急逝したチームオーナー、大野剛嗣氏への黙祷も行なわれる中、好結果を目指して鈴鹿戦に臨んだGT300クラスのMax Racing。244号車HACHI-ICHI GR Supra GTはタイヤ無交換作戦も奏功して24番グリッドから6番手までジャンプアップしたが、GT500クラスの16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTに追突される形でリタイアに終わった。「(タイヤ無交換でも)上位グループについていけたので、ペースは良かったと思う」と語る三宅はレース後、落胆を隠せない表情だった。

・また三宅は、GR Supra GTはコーナリングスピードこそ健在なものの、性能調整の影響でストレートスピードが遅くなっており、GT-Rなどライバルと同じペースで走っていてもオーバーテイクが難しかったと話した。GT-R陣営からは「ストレートスピードを絞られていてキツい」との声も聞こえてくるが、「みんな、隣の芝は青く見えるんだと思います。でも、レギュレーションだから仕方がないですね」と三宅は語った。