マクラーレンのランド・ノリスは、5番手からスタートし6位でフィニッシュしたF1モナコGPの戦略について、自身とチームは見直す必要があると語った。

 スタート前の雨で、全車がフルウエットタイヤでスタートしたモナコGP。ノリスは他の多くのマシンと同様に、1回目のピットストップでインターミディエイトタイヤに交換。その5周後に2度目のピットストップを行ない、スリックのハードタイヤへと履き替えた。

 一方、6番グリッドからスタートしたジョージ・ラッセル(メルセデス)はスタートから21周をウエットタイヤで走り、インターミディエイトを経由せず、ノリスより1周早くハードタイヤにチェンジ。この戦略により、ピットアウト直後のノリスをオーバーテイクして5番手に浮上した。

 ミック・シューマッハー(ハース)のクラッシュで赤旗が提示された後、ノリスは中断前と同じハードタイヤを装着してレースを再開した。しかし、先行するラッセルをはじめ多くのマシンが、新品のミディアムタイヤに交換していた。

 ノリスは時折、ペースに関してエンジニアと議論しながらレースを進めた。ノリスの後ろ、7番手のフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が極端にペースを落としてタイヤを労っていたため、ノリスはペースを上げて前を追うべきだと考えていたが、チームは雨が再び降り出した場合に備えて、タイヤを温存すべきだと考えていたのだ。

 アロンソが後続のマシンを抑えていることを知らされたノリスは、次のように無線で語った。

「僕には後ろからの脅威はないんだよね? だから今プッシュして、前の彼(ラッセル)にミスをさせるようにすればいいんだろう? もしプッシュしてほしくないのなら、僕はいったいどうすればいいんだ、ここに座っているだけでいいのか?」

 その後彼は、「プッシュすることは可能だが、重要なのはもし終盤に雨が降ってきても、それに対応できるラバーを残すことだ」と告げられている。

 レース終盤、アロンソがペースを上げ始めると、ノリスはアロンソにポジションを奪われないために、ミディアムタイヤへの交換を要求。その結果、51周目にノリスは新しいタイヤでファステストラップを記録することに成功した。

 最終的に、ラッセルのわずか0.263秒後方でチェッカーを受けたノリスは、「良いレースだった」と振り返った。

「こういうコンディションでは時々あることだけど、メルセデスにポジションをひとつ奪われた。1周早く(ピットイン)することもできただろう。でもそれはリスクであり、それによってポジションを落とすこともあれば得をすることもある」

「率直に言って、メルセデスやジョージもいい仕事をした。僕たちもそれ以外では、ファステストラップや終盤のペースなど、最大限の力を発揮できたんだ」

「タイヤの温存とかで、レースペースが少し足りなかったかもしれない。そうしたところで、ベストなポジションにいたとは思わないけど、それを除けば良いレースだったし、ポイントも獲れたから満足だよ」

 無線で語った不満について尋ねられた彼は、チームと話し合う必要があることをmotorsport.comに認めた。

「戦略について、完璧な仕事ができたとは思っていない」

「もちろん、常に取り組むべきこと、改善すべきことはある。でもそれは、ファクトリーに戻ってから舞台裏で話すべきことであり、今話すことじゃない。でもそういう面で改善すべきことは間違いなくある」

「こういうコンディションのモナコでは、考えなければならないことがたくさんあって、決して簡単なことではないんだ。僕たちは良いポジションにいたから、あまりリスクを冒したくない。そして、そういうふうに戦うのは簡単なんだ」

「彼らはすべて正当な理由があってやっているし、すべて正当な理由があって言っているんだ。ただクルマの中で僕が感じていることは、チームにはなかなか伝わらない。ピットに入れば、もっといいペースになるんじゃないかとか、そういうことだ」

「それを簡単に表現するのは難しいんだ。でも、彼らは普段からとてもいい仕事をしている。だから、文句を言うつもりはないんだ」