モハメド・ベン・スレイエムFIA会長は、F1スプリントの開催数増加決定を先送りにした理由は、収益増加のためではないと説明している。

 4月、F1委員会の会合ではF1オーナーであるリバティ・メディアとF1チームが2023年からF1スプリントの開催数を3戦から6戦に引き上げることで賛成。しかしFIAが反対票を投じ、ベン・スレイエムが、レース運営とチームのスタッフに与える影響を再検討すると語ったことで決定は保留となった。

 ベン・スレイエムは、昨年12月の会長就任前から逼迫するFIAの財政の健全化を掲げており、このスプリントの増加によってFIA側のコスト増に直面するのではないかと指摘されていた。ベン・スレイエムの待ったは、スプリントでさらなる”金儲け”を目論む「強欲」のひとつだとする声も委員会関係者からは上がっている。

 しかし、この問題について初めて言及したベン・スレイエムは、その見方を否定した。

「私はお金を増やすよう要求してはいない。しかしもしそう要求していたなら、スポーツのちゃんとした整備に投資するなど、正しい方法で使いたいと思うだろう」

 ベン・スレイエムはDaily Mailにそう語った。

「我々はF1が最高峰だと言っていて、実際にそうなっている。そのため我々FIAは10億ドル規模のスポーツの技術的、財政的側面をコントロールするためのリソースを必要としているのだ。その地位を守る能力も必要だ」



「特にスプリントに関しては、我々の現地チームがレースによる追加業務に対処できるかどうかを見極める必要があるのだ」

「(2021年最終戦の)アブダビの後、みんな我々はあれこれ変えるべきだと言っていた」

「だから、我々が突然FIAチームにもっとやるよう要求する理由が分からない。今後、セーフティカーが絡むインシデントが起きたらどうするのか?」

「このようなことを全て調べ上げて、賢明な判断を下す必要がある。我々に運営は任せて欲しい。我々は問題を解決する」

 ベン・スレイエムは、FIAがスプリントの増加にデメリットがないと判断すれば、承認を出すと示唆した。

「それが正しいことであれば、私はそのレースを支持する」と彼は続ける。

「それが間違ったこととは言っていない。これは2023年のためのモノであり、今シーズンのモノではない。我々の”家”は燃えていないのだ」

「我々には民主主義と呼ばれるモノがある。F1に投票権があり、チームにも投票券があり、私にも投票券がある。私が棄権したり、提案を検討する時間が与えられないのであれば、民主主義の自由が認められていないことになる」