イタリア、サルディニア島を舞台に開催された世界ラリー選手権(WRC)第5戦ラリー・イタリアは、ヒョンデのオット・タナクが総合優勝を果たした。

 前戦ポルトガルに続き、グラベルラリーとなるラリー・イタリア。ライバルたちにトラブルが続出する中、圧倒的な速さを見せたのがタナクだった。

 タナク自身も、デイ2のSS7でトランスミッションのトラブルに見舞われたものの、アクシデントの処理が原因でSS8がキャンセル。移動の問題でSS9もキャンセルとなったことで、タイムロスが少なく済んだのも追い風となった。

 クレイグ・ブリーン(M-スポーツ・フォード)を46秒リードし、競技最終日であるデイ4を迎えたタナク。デイ4に入ってもその勢いは衰えず、WRC通算300回目となるステージ最速タイムもマーク。最終パワーステージのSS21を迎えた時点で、そのリードは58.2秒まで広がった。

 タナクを含め、上位勢がパワーステージをあまり攻めなかったこともあり、タナクは危なげなく総合優勝を達成。ヒョンデにとって、ラリー1規定でマシンがハイブリッド化されてからの初勝利、タナクにとっては2021年の第2戦アークティック・ラリー以来の勝利となった。

 総合2位のブリーンは、最終的にタナクから63.2秒差。総合3位はダニ・ソルド(ヒョンデ)、ピエール-ルイ・ルーベ(M-スポーツ・フォード)が総合4位となっている。 

 トヨタ勢は、シェイクダウンから好調でSS1では勝田貴元(TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム)が2番手タイムをマーク。彼を含め、2〜5番手につけた。だがその後は、トラブルが続発してしまう。

 SS2で最速タイムを記録し、総合トップに浮上したエルフィン・エバンスは続くSS3で路面と強く当たった衝撃でマシンを破損。ウォーターリークにより走行を継続できず、デイリタイアを喫した。エバンスはマシンを修復してデイ3に臨んだが、SS16でサスペンションにダメージを負い、再びデイリタイアを喫してしまった。

 エサペッカ・ラッピは、デイ2で2本のベストタイムを記録し、総合首位でデイ3に臨んだが、この日最初のSS10でコントロールを失った。道幅が狭いセクションでクルマの両サイドを連続ヒット。マシンのリヤセクションにダメージを負い、デイリタイアを喫した。

 最終的に、トヨタ勢最上位はポイントリーダーであるカッレ・ロバンペラの5位。ランキング2番手のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)がマシントラブルやクラッシュで遅れたため、ランキングのリードをさらに広げ、55ポイントとしている。勝田は6位でのフィニッシュとなった。

 なお、上位5台にボーナスポイントが与えられるパワーステージの結果は、ヌービルがトップ。2番手ロバンペラ以下、エバンス、ラッピ、勝田までがボーナスポイントを獲得した。