MotoGP第9戦カタルニアGPは、ヤマハのファビオ・クアルタラロがスタートから他を置き去りにし優勝を飾ったが、本人にとっても予想外の展開だったようだ。

 グランプリ初日、金曜日の走行を終えた段階では、クアルタラロはグリップの低い路面に苦しんでおり、ペースが”スーパースロー”だと懸念していたほどだった。パワーでライバルたちに劣るヤマハは、ロングストレートのあるカタルニアで苦戦が予想されていたのだ。

 しかし3番グリッドから好スタートし、攻めたブレーキングでホールショットを奪ったクアルタラロはそのまま首位を譲らず、後続に6.4秒の差をつけて24周のレースを終えた。

「レースであれほど安定して、あのペースで走れるとは思っていなかった」

 戦略について訊かれたクアルタラロは、レース後にそう語った。

「ペースは良かったけど、極端に速かったわけじゃないんだ」

「もちろん、スタートは重要だった。僕の戦略は少なくとも5周はハードにプッシュすることだった。限界まで攻めたわけじゃないけどね」

「ターン3とターン4のふたつは、タイヤ消費の50%とは言わないまでも、かなりの割合を占めているからかなり気を遣っていたし、安定した走りをするためにとても重要だった」

「数周してトップに立っていた時は、本当に驚いた」

「あんな風にレースをリードしている時は、レースがとても長いから、バイクの上で考えてはいけないようなこと、つまり本当に馬鹿げたことを考えてしまうものなんだ」

「でももう少しバトルがあると思っていた。1周目や2周目に0.5秒のリードがあった時、自分はすごいと思ったし、ストレートで(後ろにつかれて)抜かれることはないだろうと思ったんだ」

「だからすごくハッピーだし、チャンピオンシップを考えるととても良いことだと思う」

 クアルタラロ優勝の鍵となったのは、スタート直後の1コーナーだっただろう。クアルタラロはポールシッターでチャンピオンシップ最大のライバルであるアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)のインに飛び込んでホールショットを奪った。

 クアルタラロはこのブレーキングでかなりリスクを冒していたという。

「スタートは上手くいったけど、ベストではなかった」と、彼は付け加えた。

「アレイシとペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ/ドゥカティ)は僕より少し悪かったと思う」

「過去に僕がターン1でトップになった時は、どこでブレーキをかけるか分からなかったし、誰かがターン1でブレーキをかけるときは、少しマージンを残していることも分かっていた」

「でもアレイシのブレーキングはかなり遅かった。僕はさらに遅れて、すごく深くまでブレーキングしていたんだ」

「ターン2はとても上手く守れた。でもかなりリスクを冒したよ」