F1第8戦アゼルバイジャンGPのフリー走行1回目が行なわれ、セルジオ・ペレス(レッドブル)がトップタイムだった。

 2022年のF1はシーズンの3分の1を消化し、アゼルバイジャンGPを迎えた。舞台はアゼルバイジャン・バクーを舞台にしたバクー市街地サーキット。新市街地セクションはF1カレンダー屈指のロングストレートを持つ”超”高速区間。その一方で、旧市街地セクションはかつての城塞都市の中を駆け抜ける狭い低速区間と、エンジニア泣かせのふたつの性格を持っているのがこのコースの特徴だ。

 フリー走行では、各チームがそれぞれのマシンをどう煮詰めていくかがカギになる。気温26度、路面温度44度というコンディションの中、1時間のFP1がスタートすると各車が続々と走行を開始。多くのドライバーがまず1本目にミディアムタイヤを選択し、低ダウンフォース仕様のマシンのインスタレーションを行なった。

 しかし開始早々、ハースのミック・シューマッハーのマシン右側から大量にウォーターリーク。前戦モナコGPではマシンが真っ二つになるほどの大クラッシュを喫し、シャシーやギヤボックスなどを交換してアゼルバイジャンGPに臨んだが、ここでマシンを止めることとなった。

 これによりバーチャル・セーフティカー(VSC)が提示されたが、シューマッハーが退避エリアまでマシンを走らせたことで、すぐさまセッションは再開された。

 しかしその5分後には、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)にもマシントラブルが発生。ターン5を前にマシンがシャットダウンし、そのまま退避エリアまで惰性で進みマシンを止めた。

 これによりセッション2度目のVSCとなったが、こちらも程なくして解除。グリーンフラッグが振られ、再びドライバーは通常スピードでの周回を再開した。

 だが、ターン16からターン1まで続く高速区間では、多くのマシンに激しいポーパシングが発生。特にメルセデスはスペインGPに投入した大型アップデートでポーパシングは解消できたと思われていたが、FP1の時点ではブレーキング時もマシンが跳ねるシーンも見受けられた。

 レッドブルのマシンには大きなポーパシングは見受けられなかったが、スペインGPでマックス・フェルスタッペンを苦しめたDRSのフラップは起動時にバタバタと振動していた。ただペレスのマシンにはそうした症状が見受けられなかったことから、異なるフラップを試していたのかもしれない。

 セッション折り返しを前に各車がガレージにマシンを戻した。この時点でのトップタイムは、フェルスタッペンで、ペレスがそれに続きレッドブルが1−2。3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続き、その後ろにはピエール・ガスリーと角田裕毅のアルファタウリ勢が並んだ。

 セッションが残り30分を切ると、2セット目のタイヤとしてソフトタイヤを投入するドライバーも徐々に増え、タイムアタックを開始。フェルスタッペンがマークした1分45秒810を、ペレスが1分45秒476で上回りタイムシートのトップに浮上した。

 ルクレールがその後ろ3番手につけたが、1回目のアタックではトラフィックに引っかかるなどのタイムロスもあったため、同じタイヤで2回目のアタックを実施。ペレスから0.127秒差の2番手タイムをマークした。

 その後も、多くのドライバーが2セット目のタイヤで周回を重ねた。セッション最終盤にはフェルスタッペンがターン15でスピンを喫するシーンもあったが、大きなクラッシュなどもなく1時間のセッションが終了。ペレスがセッショントップタイムで、トップ4にレッドブルとフェラーリが入り乱れた。

 その後ろ”ベスト・オブ・ザ・レスト”の5番手にはフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が並んだが、これはセッション最後に出したタイム。市街地サーキットということもあり、路面コンディションの変化もあるが、まずは好発進となった。

 6番手にはルイス・ハミルトン(メルセデス)。アルファタウリは7番手に角田、9番手にガスリーとこちらも上々の滑り出しとなった。8番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、10番手にエステバン・オコン(アルピーヌ)という結果だった。

 アゼルバイジャンで重要となるトップスピードでは、ストレート区間のセクター3を見てみるとペレスが334km/hでトップ。フェルスタッペンが2番手、アルピーヌ勢とアルファタウリ勢が続いた。

 当然空力セッティングの違いもあるが、レッドブル・パワートレインズ勢とルノーパワーユニット勢が強力な直線パフォーマンスを手にしているようだ。