フェラーリでチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、アゼルバイジャンGPで『F1-75』に実戦投入した新型のリヤウイングが功を奏し、レッドブル『RB18』のトップスピードに対抗できていると語っている。

 この新型リヤウイングはマイアミGPの際に持ち込まれていたものだが、そこでは投入されず。直線パフォーマンスが重要なアゼルバイジャンGPに再び持ち込まれ、フェラーリは比較テストを経て実戦投入に至った。

 アゼルバイジャンGPのスピードトラップではほぼ最下位に近かったフェラーリだったが、スリップストリームが大きく影響する予選では上位に名を連ねた。

 ビノットは、予選でDRSを使用した状態でも、決勝でシャルル・ルクレールがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を引き離そうをした際も、新型リヤウイングは威力を発揮していたと語った。

 次戦カナダGPの舞台ジル・ビルヌーブ・サーキットも長いストレートと中低速コーナーが組み合わされており、このリヤウイングが投入される見込み。高速サーキットの”代名詞”モンツァを舞台に行なわれるイタリアGPでも再び使用されることになりそうだ。

「あの程度のダウンフォースなら、レッドブルに対して大きな不利はないと思うし、スピードも似通っている」とビノットは言う。

「見た通り、予選でDRSを起動した場合でも、決勝レースでDRSをオフにしたときも、少なくともストレートでマックスを抑え込み、順位を守るには十分なパフォーマンスだった」

「だから全体的に見れば、リヤウイングは期待通りに機能していると思う。レッドブルの1台と同じようなダウンフォースを発揮できていて、いつでも大きな問題なく使えるという自信がある」

 一方で、アゼルバイジャンGPでルクレールとカルロス・サインツJr.それぞれに発生した信頼性トラブルについては、調査や対策の検討を続けているところだという。

 首位走行中に音を上げたルクレールのパワーユニット(PU)は、6月15日(水)にイタリア・マラネロのファクトリーで検査を受け、サインツJr.に発生した油圧トラブルに関してはすでに原因を突き止めたという。

 フェラーリは6月14日(火)、次のように報告していた。

「シャルルのエンジンは6月16日にはファクトリーに到着し、その日の夕方までには初期評価が完了するはずだ」

「カルロスのマシンの油圧パーツはすでに検査済みだ。カナダで短期的な修正が施され、中長期的な対策案を検討している」

 ビノットは、アゼルバイジャンGPで”全滅”という結果からチームは一致団結し問題解決に取り組んでいくことが重要だと答えた。

「私がチームを責めることはできない。彼らがこれまで、パフォーマンス追求のためにどんな努力をしてきたかを私は知っているからだ」

「長い道のりであることはわかっている。我々はシーズン開始当初はあまり情熱的にはなれない結果だったが、今終わる訳ではないだろう。言った通り我々は旅路の途中であり、今必要なのは別のステップなのだ。チーム一丸となって、励んでいきたいと思う」