ハースのミック・シューマッハーは、F1アゼルバイジャンGPで振動に見舞われたことで、打撲を負ってしまったと明かした。

 今季のハースは概して、過度のポーパシングやバウンシングに悩まされることはなかったものの、アゼルバイジャンGPの舞台であるバクー市街地サーキットではほぼ全チームが、激しい振動に苦しむことになった。

 シューマッハーも、メインストレートでリラックスできないほど振動に苦しめられたようだ。

 motorsport.comがアゼルバイジャンGPで首や背中に問題があったかどうか訊くと、彼は「正直なところ、みんなそうだと思う。とてもタフなレースだった」と答えた。

「10〜15周目くらいから背中に違和感を覚えるようになったんだ。正直なところ、終盤になると背中の痛みでかなり辛かった」

「問題は、ストレートでの激しいポーパシングとバウンシングで、回復する可能性がないことだ。昨年はストレートでリラックスできたけど、今は常に緊張を強いられるし、シートに振り回されているんだ」

「1周ごとにベルトが当たって、あちこちに跡がつく。股のベルトもそうだ。使う筋肉が全然違うし、慣れなくちゃいけない」

「でも同時に、慣れるべきではないと思う。と言うのも、何年か経って影響が出てくるんだ。70年代や80年代に同じようにポーパシングの問題を抱えていたドライバーの話を聞いたことがあるけど、そのドライバーは実際に腰痛に悩まされてF1を引退せざるを得なかったそうだ」

「だから、F1がこの問題に目を向けることは間違いないだろう。F1とFIAは、それを解決するためにベストを尽くしているはずだ」

 アゼルバイジャンGPまでは、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)やジョージ・ラッセル(メルセデス)など、ポーパシングに対する問題提起をしたドライバーに賛同が集まることはあまりなかったように見えたが、シューマッハは共感していると主張する。

「僕はいつもこの問題に共感してきたし、彼らにも共感してきたよ」

「というのも、僕は快適でない時にどのように感じるか知っているからだ。僕はしばらくの間(2021年)、曲がったシートでドライブしていたんだ」

「間違いなく、他の人たちが提案してくるよりも早く行動しなければいけないということを意味しているんだ」

 カナダGPを前に、FIAはポーパシングを抑制するために介入することを決定したが、シューマッハーはこれを評価。痛みが集中力に影響する可能性もあると指摘した。

「痛みというのは、自動的に心がそちらに向いてしまうものなんだ。レース中も同じだ。自分の身体のことを考えず、運転に集中したいからこそ、トレーニングをしているんだ。首がホールドできないとか、適切にドライブできないようなことがないように鍛えているんだ」

 アルファタウリのピエール・ガスリーも、アゼルバイジャンGPのレース後、かつてないほどのフィジオの治療を受ける必要があったという。

「僕にとっては、これまで一度も問題になったことはなかったし、自分がどれだけジムで働き、何時間トレーニングしたかは知っている」と、木曜日にモントリオールで語った。

「バクーで味わったような感覚は一度もなかった。金、土、日と毎日、朝と夜に2セッション、フィジオの施術を受けたんだ」

「月曜の朝9時に飛行機で戻り、背中が痛かったから、もう1回フィジオセッションを受けたんだ。そして今もまだ身体がきついので、今日の午後もフィジオのセッションが予定されているんだ」

「昨年は、木曜日と土曜日にいつもセッションをしていたけど、それは予防のためというか、そういうものだった。今は、身体の組織に働きかけ、プレッシャーや緊張をすべて解放するためのものになっている」

「今のところ、これが新たな標準になっているが、今後すべてのドライバーの健康のために純粋に解決策を見いだすべきだろう」