F1第9戦カナダGPのフリー走行1回目が行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップタイムを記録した。

 F1の2022年シーズンはシーズン3分の1を終えて第9戦を迎えた。新型コロナウイルスの世界的な蔓延により2019年以来開催がなかったカナダGPが3年ぶりに帰ってきた恰好だ。

 カナダ・モントリオールは木曜日に大雨が降ったことで、舞台ジル・ビルヌーブ・サーキットのピットエリアは水浸しとなったが、金曜日の現地14時の時点では雨も上がり天候は曇り。気温25度、路面温度43度でドライコンディションの中でFP1がスタートした。

 まずはマシンの感触を確かめるべく、多くのドライバーがミディアムタイヤやソフトタイヤでコースに出た。

 サーキットは公園の外周路を使用していることから、前戦アゼルバイジャンGPと似て路面はバンピーでストレートも比較的長い。かつコーナーには背の高い縁石が設置されているため、ポーパシング&バウンシングが顕著に出ると予想された。

 カナダGPからそうした問題への対策検討に向けたFIAのデータ収集が行なわれることとなっているが、FP1開始直後からアゼルバイジャンGP同様にメルセデスやフェラーリなどといったマシンには縦揺れが発生していた。

 各車は順調に周回を重ねていったが、開始から15分というところでエステバン・オコン(アルピーヌ)の右フロントブレーキのダクトにコース上を舞っていた紙タオルが入ってしまうというトラブルが発生。ブレーキからは白煙が立ち上がり、ガレージインを強いられた。FP1からカナダGP名物のウッドチャックがコースを横断するシーンも見受けられ、コース上にそれらの”トラップ”があることも非常設サーキットならではとも言える。

 1セット目のタイヤで10周程度を走ったドライバーはセッション折返しを前に一度ガレージにマシンを戻し、それまでミディアムタイヤで走っていた各ドライバーはソフトタイヤを投入した。

 フェルスタッペンはマシンセットアップの見直しのため一度ピットへ入ったものの、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)がマークしていたタイムを0.246秒上回る1分15秒158でトップに立った。3番手にセルジオ・ペレス(レッドブル)、4番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続いた。

 セッションは残り20分を切ると、各車はロングランを開始。多くのドライバーがユーズドのミディアムタイヤを履く中、角田裕毅(アルファタウリ)はソフトタイヤのまま走行を続けていた。コースは路面の改善が大きいものの、FP1は決勝レースと同じ時間帯ということもあり、重要なデータ収集の機会となったことだろう。

 1時間のセッションは黄旗もなく無事終了。トップタイムはフェルスタッペン。サインツJr.が2番手で続いた。

 3番手にはミディアムタイヤでタイムを上げたフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)。前戦からの好調さを引き継いでいる。

 4番手にペレス、5番手ルクレールが並んだ。アロンソが上位に食い込んできてはいるが、ここでもフェラーリとレッドブルが双璧を成していることに変わりはない。

 現在3番手チームのメルセデス勢は6番手にジョージ・ラッセル、8番手にルイス・ハミルトン。アストンマーチンは母国レースとなるランス・ストロールが7番手、セバスチャン・ベッテルが9番手と好発進を見せている。

 10番手にはダニエル・リカルド(マクラーレン)。チームメイトのランド・ノリスは、ソフトタイヤでの走行を終えた時点でマシントラブルが発生し、途中でセッションを切り上げることとなった。

 アルファタウリのピエール・ガスリーが11番手、角田はトップから1.164秒差の1分16秒322で14番手となった。角田としてはここ3年カナダGPが開催されていなかったため、今回が初体験となる。ゲームやシミュレータでの作業は事前に行なってきたが、FP1では33周を走りコースの学習を行なった。

 なお角田はカナダGPに向けて、規定数を越える4基目の内燃エンジン(ICE)、ターボチャージャー、熱エネルギー回生システム(MGU-H)、運動エネルギー回生システム(MGU-K)を投入したため、グリッド最後尾への降格が決定している。ただカナダは比較的抜きやすいサーキットであることから、最後尾からの追い上げも不可能ではない。