フェラーリのカルロス・サインツJr.は、F1オーストリアGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を追い詰めていたものの、トラブルでストップ。マシンからは出火もあり、失意のリタイアとなった。

 デグラデーションに苦しむフェルスタッペンとは対照的に、フェラーリ勢は今回素晴らしいパフォーマンスを発揮。シャルル・ルクレールがフェルスタッペンに対して有利にレースを進めた。

 サインツJr.もフェルスタッペンをオーバーテイクし、フェラーリのワンツーフィニッシュを達成せんと襲いかかろうとした57周目、突如パワーユニットにトラブルが発生した。

 サインツJr.のマシンはターン3を立ち上がって加速する中で白煙を上げ、スローダウン。サインツJr.はランオフエリアでマシンを止めたが、エンジンカウル右側面からは火の手があがった。

 ルクレールとのワンツーフィニッシュはほぼ確実な戦況だっただけに、フェラーリにとっては痛い信頼性トラブルとなってしまった。



 レース後、サインツJr.はトラブルの前兆はなかったと認め、チームにとって素晴らしい結果を得るチャンスを逃したことを嘆いた。

「(トラブルが)本当に起きてすぐは、エンジンから何も出ていなかったんだ」

 サインツはSky Sports F1にそう語った。

「とても突然のことで、言葉を失ったよ。1-2フィニッシュは簡単だっただろう。チームにとって素晴らしい結果になっていたはずなのに、かなりポイントを失ったんだ」

「ダメージがあるのは間違いないし、理想的な結果ではない。それはこれから考える必要があることだ。僕たちのクルマのペースは良かったし、デグラデーションはとても小さかった。できる限り早くページをめくって、このことを忘れたい」

 今季はフェラーリPUの信頼性トラブルが相次いでおり、フェラーリはドライバーズとコンストラクターズの両チャンピオンシップで貴重なポイントを失っている。

 シーズンはオーストリアGPでちょうど折り返しだが、ルクレールはすでにPU交換による1度ペナルティを受けている。サインツJr.も、すでにエナジーストア以外のPUコンポーネント使用基数がペナルティ間近となっているため、今回のトラブルのダメージ次第では次戦フランスGPにもペナルティに直面する可能性がある。

 オーストリアGPの舞台であるオーストリアGPは、レッドブルのお膝元であり、今回のレースはレッドブルよりもペースが良かっただけに、トラブルは受け入れがたいとサインツJr.は語った。

「間違いなく、チャンピオンシップのリーダーであるマックスとレッドブルのポイントを減らせるところだったから、より受け入れがたいよ」

「チームにとって非常に良い結果を出そうとしていたのに、1台が不運に見舞われたのだから、心が痛む。でもこの先、まだ長いシーズンが待っているんだ」