昨年までFIAでF1のレースディレクターを務めたマイケル・マシ。FIAは、彼が同組織を離脱したと発表した。

 2019年のチャーリー・ホワイティング急逝以降レースディレクターを担当して来たマシは、昨年の最終戦アブダビGPでのレースディレクションが物議を醸すなど、批判にも晒された。結果的にマシのレースディレクターとしての仕事はそれが最後となり、2022年シーズンからはニールス・ウィティヒとエドゥアルド・フレイタスが交代で同職を務めている。

 マシはレースディレクター解任後もFIAでの仕事を続けており、サーキットの現場からは離れながらも、これまで担当していたタスクの一部を請け負っていた。しかし彼は4月にオーストラリアに戻って以来、FIAを去るのではないかという見方が強くなっていた。そんな中で、今回正式に離脱が発表された形だ。

 FIAが発表した声明では、次のように述べられている。

「マイケル・マシはこの度FIAを離れる決断をし、オーストラリアに移住することで家族の近くで新しい挑戦をすることとなった」

「彼は2019年にチャーリー・ホワイティングが急逝した後、FIAのF1レースディレクター及びセーフティデレゲートとして3年間活動した。その間はプロフェッショナルかつ献身的に、自らの職務を数々こなしていった」

「FIAは彼のこれまでの働きぶりに感謝しており、今後の活躍を祈っている」

 マシはかつてオーストラリアで、モータースポーツ連盟やツーリングカーのエントラント協会などで様々な役割を担ってきた。その後はF1韓国GPのプロジェクトに出向し、そこでホワイティングとも連絡を取り合うようになった。

 さらにその後はV8スーパーカーなどでの経歴を経て、ホワイティングの後任候補として名前が挙がるようになる。2018年はスコット・エルキンスと共に副レースディレクターを務めていたが、ホワイティングが2019年オーストラリアGPの直前にこの世を去ったため、急遽レースディレクターに昇格することになったのだ。

 昨年のアブダビGPでは終盤のセーフティカーに関する決定がマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンのタイトル争いに大きな影響を与えたため、批判を浴びることになったが、それでもマシは2022年もレースディレクターを務めるものと思われていた。しかし2月にFIAの新会長であるモハメド・ベン・スレイエムが体制変更を決定。マシはレースディレクターを解任されながらも「新しいポジション」が提供されると説明されていた。