フェラーリのカルロス・サインツJr.は、F1フランスGPでパワーユニット(PU)のコンポーネントを交換したことで、グリッド降格ペナルティを受けたが、チームが想定していた以上に追い上げは難しいかもしれないと語った。

 サインツJr.は前戦オーストリアGPでPUトラブルに見舞われたことで、シーズン中盤のタイミングで一度ペナルティを受けざるをえない状況に陥った。

 フェラーリは次戦ハンガリーGPの舞台であるハンガロリンクがオーバーテイクが難しいコース特性であることから、ロングストレートを備えるポール・リカールでペナルティを受けることを選んだ。

 FP1を前にコントロールエレクトロニクスを交換したことで、まずは10グリッド降格ペナルティ。さらにFP3を前に、内燃エンジン(ICE)とターボチャージャー、MGU-K、MUG-Hを追加で交換したため、サインツJr.は決勝レースを最後列からスタートすることとなった。なお、ケビン・マグヌッセン(ハース)も同様のペナルティを受けており、予選の結果でどちらが前のグリッドを得るか決まることになる。

 しかしサインツJr.は金曜日のフリー走行を終えて、追い上げはそれほど簡単なことではないと認識。ストレートスピードを引き上げることが、ポジションアップのための”特効薬”になるという。

「今後、何度もオーバーテイクが必要になるだろうから、他のクルマをオーバーテイクしようとした瞬間が何度かあったんだ」

「そして、予想以上にトリッキーだったと言わざるを得ない。バックストレートに追い風が吹いていて、スリップストリームとDRSの効果が少し低かったようなんだ」

「でも、他に選択肢はないから、オーバーテイクする方法を見つけなければならないし、そのための最良の方法は、決勝で今よりもう少し速くなることだ」

「みんながエンジンモードをフルにした時に、僕たちにオーバーテイクするためのトップスピードがあるかどうか見てみよう。そうなればいいんだけどね」

 一方で、サインツJr.はFP2で最速タイムをマーク。マシンの全体的な調子には勇気づけられているようだ。

「言うまでもなくポジティブな金曜日だった。燃料搭載量が少ないショートランの周回数はそんなに多くなかったけど、どのラップも競争力があった」

「だから、僕らがとっているステップと方向性は正しいし、よりロングランに集中できるはずだ。ペナルティーを考えると、ポールポジション争いに加わることはできないからね。ロングランに関してはまだ少しやるべきことはあるけれど、同時にショートランは励みになる」

 また、今週末の暑いコンディションはタイヤのデグラデーション(性能劣化)の大きな要因になるとサインツJr.は考えており、タイヤマネジメント面で対処が必要だと語った。

「ピレリの新しい18インチタイヤは、これまで暑いときには必ずデグラデーションが大きくなっていた。 このポール・リカールでは、これまでよりも高いデグラデーションになると思う」

「だから、やらなければならないことがあるんだ。マックス(フェルスタッペン/レッドブル)はミディアムタイヤでとても速かったし、僕は最初が速くて最後が遅かったから、ショートランで持っていた速さをロングランにつなげたいんだ」

 FP3でも、チームメイトのシャルル・ルクレールよりも上の2番手につけたサインツJr.。チャンピオンシップのためにも、できる限り上位でフィニッシュし、ダメージを抑えたいところだ。