ポール・リカール・サーキットを舞台に開催されているF1フランスGPの予選では、フェラーリのシャルル・ルクレールがチームメイトの助力もありポールポジションを獲得。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは2番手に甘んじることとなった。

 しかし決勝レースに向けてフェルスタッペンは、チームがこれまで強みとしてきた高い直線パフォーマンスが役立つと考えている。

 レッドブルはフランスGPでもロードラッグ仕様のウイングを使用。その結果はスピードトラップに如実に現れており、予選ではレッドブルが全てのトップスピード計測ポイントでトップに立っている。

 ミストラル・シケイン手前のスピードトラップでは、燃料が軽い状態で、セルジオ・ペレスとフェルスタッペンはルクレールに対して約6km/hのアドバンテージを持っていた。

 ロードラッグ仕様の空力パッケージを使用しているため直線ではレッドブルは速さを見せる一方で、タイヤへの熱入れが比較的難しくなりテクニカルなセクター1でタイムが伸び悩むこととなる。ただ決勝レースでは、フェラーリにDRSのアドバンテージがなければ、レッドブル有利に運ぶはずだ。

 motorsport.comが入手したGPSトラックデータによると、フェラーリはシーニュとル・ボーセの高速コーナーで速く、特にル・ボーセではフリー走行2回目の時点で約10km/hほどのゲインがあったと見られている。

 しかしフェラーリはレッドブルと比較してタイヤの温まりも良く、デグラデーション(性能劣化)も高いと見られている。そのため気温、路面温度共に高いことが予想されている決勝レースでは、フロントタイヤのデグラデーションを最小限に抑えるべく、フェラーリが高いダウンフォース性能を活かした予選アタックのように高速コーナーをアクセル全開で回ることはできないだろう。

 シルバーストン・サーキットで行なわれた2020年の70周年記念GPでは、当時圧倒的な強さを誇るメルセデスが同じような状況に陥り、フェルスタッペンが粘り強さとデグラデーションの良さを活かして勝利を飾っている。

 ロードラッグ仕様の空力パッケージが決勝レースで役立つと期待しているかとフェルスタッペンに尋ねてみると、彼はこう答えた。

「そう願うよ」

「僕らは今回もストレートではとても速そうだし、それは良いボーナスだ。でも全体として、高速コーナーでのパフォーマンスに僕らは振るべきだと思う」

「全体的に、どんなウイングをつけたとしても、フェラーリに比べると僕らはいつも高速コーナーで若干苦戦している」

「でもその点、明日はタイヤがものすごく熱くなりそうだし、予選ラップみたいに高速コーナーで攻めることはできない」

「だからいくつかDRSがある予選ラップよりも、(決勝レースで)トップスピードの強さが僕らを助けてくれることを期待しているよ」



 フェルスタッペンは「初日よりも低速コーナーでのグリップは良くなっている」と語り、金曜日のフリー走行で苦戦したセクター1でのアンダーステアの改善を明かしたものの、予選でもマシンバランスが思い通りにはならずルクレールに敗れる一因となった。

 フランスGPの予選結果は、ある種今季のレッドブルの傾向を反映していると言える。フェルスタッペンは依然マシンバランスに不満を持っており、今季のレッドブル『RB18』は車重がオーバーウェイト気味であるということ。グランドエフェクトカーのマシン特性として散見される彼が嫌いなアンダーステアが解消されないということだ。

 予選後の記者会見に出席したフェルスタッペンは、「全体として、ああいうコンディションでは何が起こるか分からないんだ」と語った。

「正直、僕は予選で正しいバランスを見つけることに苦戦した。特にQ3で本格的にプッシュしようという時に、思い通りのグリップが得られなかった」

「でもコースレイアウトや路面、暑さに関連したモノで、マシンや僕のドライビングスタイルとかに適していないんだろうね。分からないけど」

「でも全体として、2番手という結果はとても良いと思う」