F1第13戦ハンガリーGPのフリー走行3回目がハンガロリンクで行なわれた。セッションをトップで終えたのはウイリアムズのニコラス・ラティフィだった。

 灼熱のコンディションだったグランプリ初日とは一変。予報通り雨が降り、気温19度、路面温度22度という中で、FP3のセッション開始時刻を迎えた。

 セッション開始直後にコースインするマシンはいなかったが、3分ほど経った頃にフェラーリの2台がコースイン。溝が深いウエットタイヤでコースをチェックした。

 予選がウエットコンディションで行なわれる可能性が高いこともあって、徐々にコースに出るマシンが増えていった。フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)はいきなり溝が浅いインターミディエイトタイヤで走り始めた。

 アロンソは4周目に3番手タイムをマークしたが、このタイミングで再び雨が強くなり始めてしまう。マシンが巻き上げる水煙の量も一気に増え、ピットに戻るマシンも増えていった。この時点で、トップはフェラーリのシャルル・ルクレール。タイムは1分43秒364だ。

 アルファロメオのバルテリ・ボッタスの他、今回待望のアップデートを持ち込んだハース勢が空いたコースで走行継続。旧仕様パッケージのミック・シューマッハーと、新仕様のケビン・マグヌッセンが周回を重ねデータを集めた。

 セッション折り返しを過ぎ、シューマッハーが3番手までポジションを上げる中、雨脚が弱まったことで再びコースに出るマシンが増え始めた。セッション前半はコースインしなかったルイス・ハミルトン(メルセデス)もようやく、このセッション初コースインとなった。

 各車が散発的に走行し、ウエットコンディションでのマシン状況を確認していく。セッション残り時間20分となる頃にはコース上の水量も減り、インターミディエイトタイヤに履き替えるマシンが増えていった。

 レッドブル勢もインターミディエイトタイヤでセッション初コースイン。コース上のマシンはほぼインターミディエイトタイヤで走行する形となったが、グリップ不足を訴え挙動を乱すマシンも多かった。

 メルセデスはタイヤの温度を上げるのに苦労しているようで、ジョージ・ラッセルは唯一ウエットタイヤで走行したが、タイヤをロックさせてランオフエリアに飛び出すシーンもあった。ルクレールもスピンを喫したが、幸いマシンにダメージを負うことなく体勢を立て直した。

 なかなかインターミディエイトでタイムを更新するマシンが出ない中、アロンソが2番手に浮上。残り時間も10分を切り、各車のタイムが上がってくる気配が出始めたタイミングで、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)がターン10でスピンし、クラッシュ。セッションは赤旗中断となってしまった。

 セッション再開は残り時間4分。日差しも覗く中、同じくウエットコンディションが予想される予選に向けて、各車がインターミディエイトタイヤでのアタックに向かった。

 フェルスタッペンはルクレールのトップタイムに対して0.9秒ほど速いペースでセクター1を駆け抜け、1分43秒205でトップタイムを更新した。

 しかし、ルクレールはそれよりも1秒速いペースでトップタイムを塗り替える。だがそれ以上の速さを見せたのが、ウイリアムズだった。ニコラス・ラティフィが1分41秒480を叩き出し、驚きのトップでセッションを終えたのだ。

 アレクサンダー・アルボンも3番手に飛び込み、ウエットコンディションで抜群の速さを見せた。ルクレールはラティフィのタイムを確認し、無線で「それ本当にインターミディエイトタイヤのタイム?」と疑うほどだった。

 アルファタウリの2台は、インターミディエイトタイヤでタイムを更新しなかった影響もあって、角田裕毅が17番手、ピエール・ガスリーが19番手となっている。

 決勝レースはドライコンディションになる可能性が高いとの予報がある中で、マシンのセットアップをどうするか、チームにとっては悩みの種だろう。

 予選のコンディションと各チームの選択によっては、波乱の結果となることも十分に考えられる。見逃せない予選となりそうだ。