ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第4戦「スーパー耐久レース in オートポリス」は、7月30〜31日にオートポリスにおいて5時間レースとして行なわれた。曇天で雨が時おり降るコンディションの中、残り1時間になり62号車 HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)と777号車D’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)がトップを5回も入れ替えるバトルを演じ、777号車アストンマーティンがトップチェッカーを受けた。しかし仮表彰式後に、黄旗追い越しのペナルティを取られ62号車GT-Rが今季2勝目を挙げることになった。

 今回はST-5クラス以外のST-X、Z、TCR、Q、1〜4クラスに全45台がエントリーした。また今回ST-Xクラスは全9台と今季最多のFIA GT3車両がそろった。30日に行なわれた公式予選はA、Bドライバーの合算タイムで決まるが、細かい雨がポツポツ落ちるようなコンディションで始まった。ST-X、ST-1クラスのAドライバーの時間帯に雨量が増えたこともあり、予選上位にST-QクラスやST-Zクラスの車両が並ぶこととなった。

 ポールポジションを獲得したのは16号車ポルシェセンター岡崎911GT3R(永井宏明/上村優太/伊藤大輔)で、フロントローにはスポット参戦の555号車PLUS with BMW Team Studie(山口智英/荒聖治/坂本祐也)が並び、第3戦SUGOを制した888号車Grid Motorsport AMZG GT3(マーティン・ベリー/高木真一/黒澤治樹/山脇大輔)が3番グリッドにつけた。

 決勝レースは曇りながら時々霧雨の落ちる気温25℃程度と涼しいコンディションの11時3分にスタートした。序盤にトップを奪ったのは、6番グリッドスタートの23号車TKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/元嶋佑弥/中山友貴)だったが、スタートから1時間が経過した直後に右リヤのホイールが脱落するというトラブルのためにスローダウンして緊急ピットイン。これで今季初参戦となる777号車アストンマーティンの藤井がトップに立った。

 12時45分過ぎ、義務付けられた3回のピットの最初のピット作業を終えた時点で、トップは777号車アストンマーティンの星野、5番手スタートだった62号車GT-Rの平木湧、16号車ポルシェの上村、555号車BMWの山口、888号車メルセデスの高木という順。

 スタートから3時間を経過した時点では、777号車アストンマーティン、62号車GT-R、888号車メルセデス、555号車BMW、23号車メルセデスの順だったが、23号車メルセデスが2台を抜き去り3番手に浮上した。

 レースも残り1時間半となる14時20分過ぎから雨量が増え、2台の車両がコース脇で止まったこともありこの日3回目のFCY(フルコースイエロー)となったが、その前に62号車GT-R、777号車メルセデスは最後のピットインを済ませた。

 レースも残り1時間となった15時の時点では、16号車ポルシェ、23号車メルセデス、62号車GT-R、777号車アストンマーティンの順だったが、雨量が増えたことで16号車ポルシェと23号車メルセデスはピットインしてレインタイヤに交換。しかしその後はスリックタイヤのままでステイした62号車GT-Rと777号車のアストンマーティンの方がラップタイムが早く、この2台がレースをリードしていくことに。

 レースも残り35分となったころ、128周目の100Rから第2ヘアピンまでの間に777号車アストンマーティンの近藤が、62号車GT-Rの平木湧をかわしてトップに立った。しかし雨量がさらに増えたことで、平木は130周でピットインしてレインタイヤに交換。これでトップ777号車アストンマーティンと2番手62号車GT-Rの差は60秒差に広がったが、今度は133周で近藤がピットインしてレインタイヤに交換すると、平木湧が再逆転してトップに。

 しかし近藤は6.4秒差あった平木湧との差を一気に縮め、140周目のファイナルコーナースタンド下の85Rでインに飛び込み再々逆転でトップに立った。レースは残り13分で勝負あったかと思われたが、142周目の100Rでマシントラブルのために白煙を吐いて止まった車両があり、ここの手前では黄旗が掲出されており、近藤はそれを見逃したのか、バックマーカーを追い越してしまっていた。

 レースは直後にこの日4回目のFCYとなり、残り2分15秒で解除となった。このタイミングで62号車GT-Rの平木湧は777号車アストンマーティンの近藤を144周目のストレートでかわしトップを奪ったが、第2ヘアピンで近藤がまたもや平木湧を抜き返し145周で7.8秒の差をつけてトップチェッカー。777号車アストンマーティン、62号車GT-R、16号車ポルシェの順でゴールし仮表彰式もそのままの順位で終了したが、レース後に近藤の黄旗追い越しで50秒のペナルティが加算され2位へ。62号車GT-Rが富士24時間以来の今季2勝目を飾ることになった。

 ST-Zクラス(全9台)は3時間20分経過時点でトップを走行していた310号車 GRGarage水戸インター GR SUPRA GT4(山崎学/坪井翔/野中誠太)が、サスペンショントラブルのためにスローダウンしてピットイン。これでトップに立った500号車5ZIGEN AMG GT4(大塚隆一郎/太田格之進/金石年弘)が今季2勝目を挙げた。

 ST-TCRクラス(全2台)は75号車Team Noah Honda CIVIC TCR(塚田利郎/蘇武喜和/小串康博/清瀧雄二)が3連勝。ST-1クラス(全3台)は47号車D’station Vantage GT8R(星野辰也/織戸学/浜健二/ジェイク・パーソンズ)がクラス初優勝。ST-2クラス(全7台)は225号車 KTMS GR YARIS(平良響/荒川麟/奥住慈英)が開幕から3連勝。ST-3クラス(全5台)は52号車埼玉トヨペットGBクラウンRS(服部尚貴/吉田広樹/川合孝汰)が今季3勝目。ST-4クラス(全4台)は86号車TOM’S SPIRIT GR86(河野駿佑/松井孝允/山下健太)が3連勝を挙げた。

 ST-Qクラス(全6台)は、3号車ENDLESS AMG GT4(小河諒/川端伸太朗/菅波冬悟)がST-Xクラスに続く総合10位でフィニッシュ。244号車Nissan Z Racing Concept(田中哲也/田中徹/三宅淳詞)と61号車Team SDA Engineering BRZ CNF Concept(井口卓人/山内英輝/廣田光一)は、トラブルを抱えながらも完走。32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept(佐々木雅弘/MORIZO/石浦宏明/小倉康宏)は8回のピットインをしながらも完走した。