F1の2022年シーズン前半戦最後のレースとなったハンガリーGPを挟むように、来シーズンに向けたストーブリーグが活発に動き始めた。本稿では、現時点での各チームのドライバーの契約状況をまとめておきたいと思う。

 ストーブリーグが動き始める引き金を引いたのは、セバスチャン・ベッテルだった。ベッテルはフランスGPの段階では、来季以降も現役を続ける意向を示していたが、ハンガリーGP直前に一転今季限りでのF1引退を発表。「家族との時間を過ごしたい」とその理由を語った。

 ベッテルが抜けた後のアストンマーチンのドライバー候補には、様々な名前が挙がっていた。同チームでレースをした経験があるニコ・ヒュルケンベルグをはじめ、パワーユニット供給元であるメルセデス繋がりで、ニック・デ・フリーズらの名前も挙がった。

 しかしベッテルの後を埋めるドライバーが、ハンガリーGP終了直後に発表された。フェルナンド・アロンソである。アロンソも、直前まではアルピーヌに残留したいとの意向を示していたが、一転アストンマーチンに複数年契約で加入することになった。

 この発表に驚いたのは我々だけではなかった。現在の所属チームであるアルピーヌも驚いたようで、アロンソの移籍はアストンマーチンの発表を見て知ったと明かしている。どうもアロンソは複数年の契約を期待していたようだが、アルピーヌ側は単年契約+オプションを提示していたという。これが両者の溝を生んでしまったということであろう。

 さてアロンソを失ったアルピーヌは、リザーブドライバーであり、時間をかけて育成してきた2021年のF2王者オスカー・ピアストリを昇格させることを決め、その旨を記したプレスリリースを出した。しかしここで3度目のサプライズがあった。ピアストリはこのリリースの内容を否定。「来季アルピーヌで走るつもりはない」と自身のSNSに投稿したのだ。

 ピアストリは、来季マクラーレンに加入する可能性が高いと言われている。現在のマクラーレンのドライバーは、2名揃って来季の契約を結んでいる。しかしながら、ダニエル・リカルドは今季絶不調であり、契約が早期に解除される公算が大きいと見られている。この後釜として、新人ピアストリが入るのではないかと言うのだ。

 一方でアロンソとピアストリに袖にされてしまったアルピーヌは、後任候補の噂があまり聞こえてこない。チーム代表のオットマー・サフナウアーは、アルピーヌの前身であるルノー時代にチームに在籍したリカルドが復帰することも阻止しないと言っているが、そのくらいである。

 またウイリアムズも、アレクサンダー・アルボンとの契約延長を発表。残るもうひとつのシートを誰が射止めるかに注目が集まっている。