今季限りでフェルナンド・アロンソがアルピーヌを去り、アストンマーチンへ移籍することが発表されたことで、来季はチームの牽引する役割を託されることとなったエステバン・オコン。アルピーヌのチーム代表であるオットマー・サフナウアーは、オコンにはチームを引っ張るだけの能力はあると考えている。

 アロンソの離脱により後任探しが急務になったアルピーヌは、チームの育成出身で今季リザーブドライバーを務めるオスカー・ピアストリを来季のレギュラードライバーとして起用することを発表した。しかし、すでにマクラーレンと契約を結んでいると考えられるピアストリは、チームの発表直後に自身のソーシャルメディアを通じ、アルピーヌからのF1デビューを否定した。

 しかしアルピーヌは、ピアストリの獲得に今も自信を持っており、両者譲らず。この件はF1の契約承認委員会に持ち込まれる見込みである。

 ただアルピーヌは、ピアストリの獲得に失敗した時のリスクを考え、現在は他のドライバーを採用することも検討している。

 その候補リストには、ルノー時代にチームで走った経験もあるニコ・ヒュルケンベルグやダニエル・リカルドらの名前も載っている。ただ他の候補ドライバーの多くはオコンよりもチームでの経験が浅いか、ブランクが空いている。つまり、来季はオコンがチームリーダーを務めることになる可能性も十分にあるのだ。

 現在アルピーヌのチーム代表を務めるサフナウアーは、昨年まではアストンマーチンのチーム代表を務めていた。そしてアストンマーチンの前身であるフォースインディアやレーシングポイント時代に在籍した経験のあるドライバーのひとりがオコンである。

 サフナウアー代表はそのオコンについて、当時チームメイトだったセルジオ・ペレスと共に、自身の価値を示したと語った。

「エステバンはスーパータレントだ」とサフナウアーは言う。

「私はフォースインディアで彼と仕事をしたが、当時はセルジオがチームメイトだった」

「彼はセルジオと同じくらい速く、セルジオと同じくらいハードなレースをする。当時を振り返ってみると、彼らは常にグリッド上で並んでいた。時にはレースで当たることもあったよ!」

「そして、セルジオの実力は我々の知っての通りだ」

 サフナウアーは、アロンソと比較した場合、オコンの唯一の弱点はレース週末にマシンから限界を引き出すのに時間がかかることだと挙げている。

「フェルナンドは、1周でマシンをとても速く走らせる技術と才能を持っている。3〜4周もあれば99.9%、そこから数周でさらにその0.1%を引き出せる。一方でエステバンは、マシンの力を最大限に引き出すのにもう少し時間がかかるのだ」

「でも結局、土曜日や日曜日には、彼もそこに到達できている。だから彼はもう少し早く到達するために、少し学ぶ必要がある。そのために我々は彼と一緒に努力しているのだ」

「そしてこの後、彼はチームを引っ張っていけるのか?」

「確実に、彼は益々改善している。彼はレースで優勝もしている。今年はポイントを多く獲得できている。そして来季に向けて、彼はさらに学びを深めるだろう」