スパ・フランコルシャンを舞台にF1第14戦ベルギーGPの予選セッションが行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が予選最速タイムを記録した。

 ベルギーGPは初日から太陽が完全に顔を出すことがなく、ここまで一貫してサーキット上空を雲が覆っている天候。予選セッション前の気温は15度、路面温度が20度というコンディションだった。

 ポルシェ・スーパーカップの予選で発生したクラッシュによるバリアの修復により、セッション開始がディレイとなったものの、現地時間16時25分から18分間の予選Q1が開始された。

 今回のグランプリでは、フェルスタッペンやシャルル・ルクレール(フェラーリ)を含め、7名のドライバーが規定数を超えるパワーユニット(PU)交換によるグリッド降格ペナルティを受けることとなっている。ペナルティにより最後尾が確定しているドライバーのグリッド順も予選順位によって決定されるため、Q1から真剣アタックが続いた。

 1回目のアタックでは、まずミック・シューマッハー(ハース)がターゲットタイムとなる1分47秒929をマーク。そのタイムをフェラーリ勢やセルジオ・ペレス(レッドブル)らが1分45秒台で上回る中、フェルスタッペンは唯一の1分44秒台でタイムシートのトップに躍り出た。

 メルセデス勢はクールダウンラップを挟み、同じ1セット目のタイヤでアタックを実施したものの、10〜11番手と中団グループの中で大きくポジションを上げることは叶わなかった。

 残り4分を切ると、暫定トップ4のレッドブル勢&フェラーリ勢を除く全ドライバーが2セット目のタイヤでピットアウト。Q2進出に向けたラストアタックに出た。

 脱落圏内のドライバーが軒並みタイムを上げる中、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は0.002秒差でシューマッハーに破れ16番手。ベッテル以下ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)とケビン・マグヌッセン(ハース)、最終シケインでタイヤをロックアップし1周をまとめきれなかった角田裕毅(アルファタウリ)とバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)がノックアウトとなった。

 続いてトップ10入りを目指す15分間の予選Q2が開始されると、まず1回目のアタックに向けてユーズドタイヤを履くドライバーもいたが、フェルスタッペンは新品タイヤを履くペレスを差し置き、1分44秒723をマークし再びトップに立つ。フェルスタッペンは3番手のサインツJr.には0.695秒差と、大差は健在だ。

 残り時間が少なくなる中、ワンツー体制のレッドブル勢を除き、最終アタックに向けて13名のドライバーがコースへ。ルクレールは新品タイヤでフェルスタッペンのタイムを0.172秒上回りトップへ浮上し、当落線上にいたメルセデス勢も5〜6番手にポジションを上げた。

 一方で、PU交換によるグリッド後方からのスタートが決まっているエステバン・オコン(アルピーヌ)とランド・ノリス(マクラーレン)の2名は、チームメイトにトウ(スリップストリーム)を与える戦略に出た。フェルナンド・アロンソがオコンの後ろ8番手までタイムアップした一方で、ダニエル・リカルドは11番手。アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)に0.092秒差で交わされ、Q2敗退となった。

 リカルド以下、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)と周冠宇(アルファロメオ)、ランス・ストロール(アストンマーチン)、シューマッハーがここで姿を消した。

 続いてポールポジションを決める12分間のQ3が開始されると、メルセデス勢とアルボン、ノリスを除くドライバーが新品タイヤを選択し、1回目のタイム計測へ出た。まずはペレスが1分44秒462をマークしたが、フェルスタッペンが1分43秒665で首位を譲らず。

 ルクレールは、サインツJr.にトウを与えるためにタイミングを遅らせてピットアウトしたが、履いていたのは新品タイヤ。サインツJr.はレッドブル勢の間に入ることに成功したものの、ルクレールにユーズドタイヤを履かせるはずだったチームは否を認め、ルクレールはそのままアタックを敢行。4番手となった。

 残り2分を切ると、ほとんどのドライバーが最終アタックへ。PU交換により降格が決まっているフェルスタッペンが一足先にマシンを降りた一方で、ルクレールは再びサインツJr.にトウを与えるべく、コースに姿を現した。

 サインツJr.はルクレールの助力を受けたものの、上手く1周をまとめきれず。ペレスもタイムを上げることは叶わず、フェルスタッペンがQ3のアタック1回目に記録した1分43秒665が予選最速となった。

 2番手サインツJr.以下、ペレス、ルクレール、オコン、アロンソ、ルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセル、アルボン、ノリスというトップ10のタイムシート。ただ、PU交換によるグリッド降格ペナルティにより、フェルスタッペンとルクレール、オコン、ノリスがグリッド後方へ送られることとなる。

 つまり、決勝レースのポールポジションはサインツJr.でペレスが2番手フロントロウ。2列目はアロンソとハミルトンのかつてのチームメイトが分け合い、3列目はラッセルとアルボンが並ぶ。Q2敗退ながらもリカルドとガスリー、ストロール、Q1で16番手だったベッテルが繰り上がりでトップ10からスタートすることとなりそうだ。

 予選最速のフェルスタッペンは暫定結果で15番手からの追い上げとなるが、予選では唯一の1分43秒台、タイム上では2番手のサインツJr.に0.6秒差と、決勝レースでは大きく順位を挽回してくることは間違いないだろう。