2011年、当時マクラーレンに所属していたルイス・ハミルトンが、マクラーレンやフェラーリといった実績のある自動車メーカー所有のワークスチームに対して、”飲料メーカー”レッドブルのチームはトップを維持することはできないとして切り捨てたのは有名な話だ。

 しかしここまでの功績を振り返り、ハミルトンはその発言は間違っていたと語っている。

 2011年シーズンは、セバスチャン・ベッテル擁するレッドブルが破竹の勢いで2年連続のダブルタイトルを獲得する勢い。結果、レッドブルとベッテルは2013年までF1タイトルをほしいままにした。

 ハミルトンが発言したようにフェラーリやマクラーレンがF1を席巻することはなかった。しかしハミルトンが移籍したメルセデスは、2014年にV6ハイブリッドターボ時代が到来すると他を圧倒。レッドブルを含め、ライバル勢は長らく対抗できずにいた。

 しかし、2019年シーズンからホンダ製パワーユニットに切り替えたレッドブルは徐々に王者メルセデスとの差を縮め、2021年はシーズンを通してメルセデスと苛烈な総力戦を展開。マックス・フェルスタッペンとハミルトンが毎戦のように一騎打ちを繰り広げた末に、最終戦でフェルスタッペンがドライバーズチャンピオンに輝き、一方でコンストラクターズタイトルはメルセデスが手にした。

 2022年シーズンからはF1の技術レギュレーションが一新され、グラウンドエフェクトカーが復活した。

 メルセデスが新レギュレーションの適応に苦戦する中で、レッドブルは14戦経過時点で10勝をマークし、フェルスタッペンがドライバーズランキング2番手でチームメイトのセルジオ・ペレスに対して93ポイント、3番のシャルル・ルクレール(フェラーリ)には98ポイントのリード。コンストラクターズランキングでは、レッドブルが2番手フェラーリに対して118ポイント差と、8戦を残して両タイトルをほとんど手中におさめている状況だ。

 こうした状況についてコメントを求められたハミルトンは、レッドブルを称賛。以前の発言は間違いだったと認めた。

「エイドリアン・ニューウェイ(レッドブルのチーフ・テクニカルオフィサー)と彼のチームに感銘を受けたというより、彼らは以前から本当に素晴らしいマシンを持っていたんだと思う」

 そうハミルトンはライバルチームについて語った。

「以前は車高が高くて、空気抵抗も多かった。でも、今年彼らは自分たちのエンジンが他より遅い訳ではなくて、むしろ空気抵抗が大きかったことに気づき、それを実感したんだと思う」

「そして彼らは素晴らしい仕事をしたんだ」

「でもそれ以上に、エイドリアンが大学時代にグラウンドエフェクトカーについての論文を書いていたことを知ったんだ。だから彼が今年、成し遂げたことにも不思議じゃないね!」

「素晴らしいことだね。でも、僕らのチームの若い力を信じているし、きっと追いつけるはずだよ」