FIA F2選手権の第12戦ザントフールトのフィーチャーレース(レース2)が行なわれ、フェリペ・ドルゴビッチ(MPモータースポーツ)がポールから優勝。DAMSの岩佐歩夢は3位表彰台を獲得した。

 ポールポジションに並んだのは、金曜日に行なわれた予選で最速タイムをマークしたポイントリーダーのドルゴビッチ。2番手には、ジャック・ドゥーハン(ヴィルトゥオーシ・レーシング)がついた。

 岩佐は5番グリッドから、佐藤万璃音(ヴィルトゥオーシ・レーシング)は15番グリッドである。

 40周または60分プラス1周のレースがスタートすると、フロントロウの2台は順当にターン1を通過。ただ、3番手スタートのローガン・サージェント(カーリン)は止まりきれず、ターン1のグラベルに飛び出し、挽回を目指していた中で他車と接触。ターン7のバリアにクラッシュしてレースを終えることになってしまった。

 このクラッシュでセーフティカー出動。3番手には7番グリッドから好スタートしたデニス・ハウガー(プレマ)が浮上し、岩佐は5番手、佐藤は14番手でオープニングラップを終えた。

 バリアの修復に時間がかかるという判断からか、4周目に赤旗が掲示されレースは中断に。約20分の中断の後、6周目にローリングスタートでレース再開となった。

 リスタート後、特に勢いがあるのは7番手のクレメント・ノバラク(MPモータースポーツ)。ハードタイヤを履くリアム・ローソン(カーリン)を激しく攻めたてた。ローソンがディフェンスのためペースを落としたことで、前の岩佐との差が広がっていった。

 2番手ドゥーハンはファステストを叩き出し、ドルゴビッチに迫ろうとするが、ターン1で大きくタイヤをロックしてしまった。

 9周が終わる頃になると、ソフトタイヤでスタートしたマシンのピット作業が始まっていく。岩佐は12周を終えたところでピットイン。一足先にピットインしていたハウガーの前でコースに復帰することに成功した。

 タイヤが温まっていない岩佐にハウガーが迫ったが、ターン1でハウガーがブレーキミス。岩佐がポジションを守った。

 ソフトタイヤでスタートした上位勢がピットストップを終えたところで、首位はハードタイヤを履くローソン。ピットストップを済ませたマシンの序列は、ドルゴビッチ、ドゥーハン、リチャード・フェルシュホー(トライデント)、岩佐、ハウガーというオーダーとなった。

 すると17周目、2度目のSC出動。ピットに入ったばかりの佐藤が、クラッシュを喫してしまったのだ。左フロントタイヤの装着が不十分だったようで、チームのミスで悔しいリタイアとなった。佐藤は違和感を感じて速度を上げていなかったため、幸い無事。外れたタイヤが大きな危険を生むことはなかった。

 22周目にリスタート。ハードタイヤでスタートしたマシンは隊列が詰まったことで苦しい展開となった中で、首位ローソンは少しでも有利に戦おうと加速をギリギリまで遅らせた。すると加速のタイミングを見誤ったか、フェルシュホーがドゥーハンに追突。ドゥーハンはこれで無念のリタイアとなった上、ノバラクを含む後続のマシン複数台がダメージを負った。幸い、真後ろにいた岩佐は巻き込まれずに済んだ。

 26周目のリスタートでは、ローソンがいち早く加速。ハードタイヤでスタートしたマシンはこのタイミングで続々とピットインしていった。

 28周を終えたところで、ローソンもピットインしドルゴビッチが首位に戻った。この頃から、レース残り時間のカウントダウンが開始された。

 SCリスタート時のインシデントがレース後審議となる中、レース残り時間10分の争いに。4番手ハウガーは少しずつ岩佐から遅れ、トップ3が1秒間隔でのにらみ合いとなった。

 フェルシュホーはドルゴビッチのDRS圏内から離され、DRSが使える岩佐にとってはチャンスだが、ザントフールトでのオーバーテイクは至難の業。決め手に欠いたまま、レース残り時間はゼロとなり、ファイナルラップに突入した。

 結局、ドルゴビッチは2.4秒差でトップチェッカー。2位にフェルシュホー、3位岩佐という結果となった。

 今季、F2は残り2ラウンド4レース。ドルゴビッチは70ポイントリードで、タイトル争いに王手をかけた。レース後審議で結果が変動する可能性はあるが、岩佐はランキング6番手に浮上。ランキング3番手のサージェントまでは16ポイント差と、残り4レースでさらに上位を目指したいところだ。