フェラーリのマッティア・ビノット代表は、F1オランダGPでカルロス・サインツJr.のピットストップの際にタイヤが準備できていなかったことについて、ピットインの決断が遅れたことが原因だと説明した。

 サインツJr.はレース序盤、3番手を走行。しかしミディアムタイヤを履くルイス・ハミルトン(メルセデス)のハイペースに対抗するため、フェラーリはポジションを維持しようとサインツJr.をピットに呼び出すことを選択した。

 だがピットストップの判断はサインツJr.が最終コーナーに進入しているときに行なわれた。そのため、左リヤタイヤの準備が間に合わず、大きくタイムロス。悲惨なピットストップとなってしまった。

 このピットストップについて説明を求められたビノットは、この件を”混乱”と評し、次のように説明した。

「最初のピットストップで我々がしたことは、ルイスがピットストップの準備をしていて、それが我々に対するアンダーカットになるかもしれないと思っていたんだ」

「レース序盤のルイスはとても速かったから、コースポジションをキープするためには、彼より前にいることがベストだと思ったんだ」

「メルセデスのクルーがピットレーンにいるのを見て、ドライバーにピットインを呼びかけたが、それは彼が最終コーナーにいたときだった。メカニックが準備するには遅すぎた。我々の判断に基づく決断が遅すぎたんだ」

 サインツJr.は最終的に5番手でチェッカーを受けたが、レース終盤に2回目のピットストップをした際、アンセーフリリースを犯したとして5秒のペナルティを科され、8位に降格している。

 ビノットは、前方のピットボックスでランド・ノリスのピットインに対応していたマクラーレンのメカニックの位置取りによって、サインツJr.のスムーズな発進が妨げられたため、後続のマシンを妨害する形になったのであり、ペナルティは非常に厳しいモノだったと考えているようだ。

「2回目のピットストップでのアンセーフリリースと、カルロスに大きな負担をかけたペナルティについては、FIAとスチュワードの判断が非常に厳しいと感じる」と彼は付け加えている。

「彼が入ってきた時、マクラーレンが通過し、我々はピット位置でカルロスに対処した。我々はアンセーフリリースになると分かっていたから、適切なスペースができるまで待った。それがあのタイミングで彼をリリースした理由だ」

「その後、マクラーレンのクルーが(ノリスの)マシンの周りを動いていたので、彼はスローダウンせざるを得なかった。メカニックの安全を考えて、アンチストールが入って止まりそうになるくらいまで減速したんだ」

「リリース自体は危険ではなく、安全なモノだった。カルロスの行動は安全だったので、だからこそ裁定は厳しかったと思う」